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プレスリリース 2020年4月2日

世界銀行グループ、途上国の新型コロナウイルス感染症の対策強化に向け 初の緊急保健医療支援を発表

より広範な経済プログラムを通じ、今後15カ月間に最大1,600億ドルを提供可能に

2020年4月2日、ワシントン — 世界銀行理事会は本日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策専用に設置されたファストトラック・ファシリティの下で初となる一連の緊急支援プロジェクトを承認した。これらのプロジェクトは25の途上国で実施され、19億ドル規模となる。また、40以上の国で新規プロジェクトがファストトラック・ベースで準備されている。この他に、世界銀行が活動する各地域で、世界銀行の資金最大17億ドルの既存プロジェクトからの資金移転に向け、再編、既存プロジェクトの緊急対応コンポーネント(CERCs)の活用、災害リスク繰延引出オプション(CAT DDO)の発動等が進められている。

世界銀行グループは、各国が今回のパンデミックによる保健面への直接的な影響に対応し景気回復を図れるよう支援するため、新型コロナウイルス感染症対策に対し、今後15カ月間に最大1,600億ドルを投入する予定である。より広範な経済プログラムは、回復までの時間短縮、成長の環境整備、中小企業の支援、貧困・脆弱層の保護を目的に進められる。こうした業務に当たっては特に貧困に重点を置き、政策ベースの資金提供、最貧困世帯や環境の保護に集中的に取り組む。

「世界銀行グループは新型コロナウイルス感染症の拡大を抑えるため、広範かつ迅速な措置を講じており、既に65カ国以上で保健医療対応プロジェクトを実施中である。」とデイビッド・マルパス世界銀行グループ総裁は述べた。「我々は、途上国が今回のパンデミックへの対応力を強化できるよう、また社会・経済の回復までの時間を短縮できるよう支援している。所得水準の特に低い途上国や特に脆弱な国が最も深刻な打撃を受けることになる懸念が大きい。そのため世界各地で業務に当たる我々のチームは、進行中の危機への対応において国レベルや地域的なソリューションに重点を置いている。」

世界銀行はまた、サプライチェーンが広範囲にわたり寸断される中、各国が至急必要とする医薬品や医療機器を確保できるよう政府に代わり供給業者に働きかけている。世界銀行はまた、ほかの機関等に対しても、途上国の新型コロナウイルス感染症への保健医療対策に資金援助を呼びかけている。

「この迅速な支援パッケージは、我々が支援する各国で、新型コロナウイルス感染症による犠牲者の数を減らし、感染拡大の検出、予防、対応に役立てられる。」とアクセル・ヴァン・トロッツェンバーグ世界銀行専務理事(業務統括)は述べた。「国家保健制度の強化や、この壊滅的ウイルスが繰り返し猛威を振るう可能性に備えるアプローチを含め、ベスト・プラクティスが素早く共有されるよう、各国での取組みは世界規模で協調される。」

承認された初回プロジェクトの概要:

  • アフリカ地域:エチオピアに対して、必要とされる医療機器の提供、保健制度に関する能力開発、治療センターの設立へのサポートなど、新型コロナウイルス感染症の準備と対応に関する重要なニーズに応えるために8,200万ドルを支援する。コンゴ民主共和国では、封じ込め戦略の実施、医療従事者の研修、および迅速な症例の検出と接触者追跡を確実に実施するための機器提供への即時支援として4,700万ドルを提供する。
  • 東アジア・大洋州地域:モンゴルの緊急医療を担当する医師、看護師、救急隊員の研修、医療・研究用の機器・物資の調達、保健医療施設の改修、医療危機への国の対応力強化に2,690万ドルを提供する。カンボジアには、25の州の病院に研究所と隔離・治療センターを設立し、必要な医療および検査用品を提供するために2,000万ドルを支援する。
  • ヨーロッパ・中央アジア地域:タジキスタンに1,130万ドルを提供し、市民との調整支援、短期的な支援を通じた最脆弱世帯の保護に加え、設備、備品の確保、研修を通じた集中治療機能の拡充が図られる。キルギス共和国に対する1,215万ドルは、緊急対応チーム、病院、研究機関の機能強化のため、医薬品や研究用機器、集中治療室(ICU)の設備、病院の事前準備資金に充てられる。
  • ラテンアメリカ・カリブ海地域:域内諸国の中で最も所得水準の低いハイチが、2,000万ドルの国際開発協会(IDA)贈与を受けると共に、緊急支援として、早期の感染確認に向けた検査数拡大と流行封じ込めのための緊急対応チーム派遣を通じ、新型コロナウイルス感染症の感染を最小限に抑える。またこの資金援助により、追加で保健従事者を動員し、患者の治療・看護を充実させるための機器を調達する。エクアドルに対する2,000万ドルは、新型コロナウイルス感染症の感染者のための医薬品確保と、集中治療室や隔離室の増床に充てられる。この他、国家広報戦略の策定と、短・中期的な予防・保護に関するメッセージの発信にも役立てられる。
  • 中東・北アフリカ地域:イエメンに2,690万ドルのIDA贈与が提供され、世界保健機関(WHO)との連携により、新型コロナウイルス感染症の感染拡大と関連リスクの軽減が図られる。また、ジブチの事前準備計画の実施のためにIDA融資500万ドルが提供される。支援に当たっては、喫緊のニーズとパンデミックへの対応が重点対象になると共に、国全体で保健制度の強化が図られる。
  • 南アジア:アフガニスタンには、検出・監視・研究の各システムの拡充を通じて新型コロナウイルス感染症の感染抑制とペースダウンのため、また基礎的な保健医療サービスと集中治療の強化のため、1億ドルが提供される。インドに対する10億ドルの緊急支援は、感染確認、接触者追跡、受託検査の効率化の他、個人防護具の調達や隔離病棟の新設に充てられる。パキスタンには2億ドルを提供し、保健セクターにおける事前準備と緊急対応の他、貧困層・脆弱層がパンデミックの直接の影響に対応できるよう社会的保護と教育面の措置にも役立てられる。

 

ファストトラック支援パッケージの下での初となる一連の新型コロナウイルス感染症緊急対応プロジェクト*

単位:100万ドル

単位:100万ドル

アフガニスタン

100.4

モルディブ

7.3

アルゼンチン

35.0

モーリタニア

5.2

カーボベルデ

5.0

モンゴル

26.9

カンボジア

20.0

パキスタン

200.0

コンゴ民主共和国

47.2

パラグアイ

20.0

ジブチ

5.0

サントメ・プリンシペ

2.5

エクアドル

20.0

セネガル

 20.0

エチオピア

82.6

シエラレオネ

7.5

ガーナ

35.0

スリランカ

128.6

ハイチ

20.0

スリランカ

11.3

インド

1,000.0

ガンビア

10.0

ケニア

50.0

ガンビア

26.9

キルギス共和国

12.5

 

 

*合計額は、プロジェクト、ファストトラック・ファシリティ(FTF)、IDA第18次増資(IDA18)、国際復興開発銀行(IBRD)、信託基金、または前倒しIDA第19次増資(IDA19)の総額。



国際金融公社(IFC)は、パンデミックの影響を受ける民間企業を支え雇用を維持するために80億ドルの融資枠を用意している。民間セクター支援のために、既に候補となる新興市場の約300社を対象に迅速に調整を進めている。

IFCによる取組みとしては、貿易金融や運転資金の連携金融機関への提供、パンデミックの影響を受けるインフラ、製造、農業、サービスといったセクターの既存クライアントへの支援が挙げられる。

IFCはこれまでに、グローバル貿易金融プログラム通じ、5億4,500万ドルに上る貿易金融470件をコミットしており、その内訳は54%が脆弱な低所得国、29%がサブサハラ・アフリカ地域と中東北アフリカ(MENA)地域に対する支援となっている。

より広範な財政支援には、政治リスク保険や信用保証を民間投資家に提供する多数国間投資保証機関(MIGA)からの保証60億ドルが含まれる。


プレスリリース番号: 2020/157/EXC

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dtheis@worldbankgroup.org
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dyoung7@worldbank.org
東京:
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yhiraki@worldbankgroup.org
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