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トヨタ自動車 挙母工場 ~ 日本が世界銀行から貸出を受けた31のプロジェクト

初の自動車業界への貸出


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トヨタ挙母工場(現トヨタ本社工場)

1956年2月、トヨタ自動車、日本鋼管、石川島重工、三菱造船に対する4件の世銀貸出が調印されました。急速な国内需要および輸出の高まりに対応するため、世銀のタイドローンにより輸入機械が購入され、工場の近代化・拡張が行われたのです。世銀貸出の対象案件にはいくつか候補がありましたが、製造業案件では、財務内容が極めて良好であったトヨタに最終的に白羽の矢が立ちました。

1956年3月に国産乗用車生産は4400台で戦後最高となり、4月に東京の日比谷で開催された第三回全日本自動車ショーではトヨペット、ダットサンなどに人気が集まりました。トヨペットもダットサンも生産が間に合わず、注文しても1か月くらい待たされるのが普通で、各社は増産体制に乗り出しました。トヨタ自動車は、1956年3月に生産設備近代化5か年計画を完了し、新たに月産1万台を目標とする設備計画に着手しました。

トヨタ自動車は、日本初の自動車一貫生産工場であったトヨタの挙母工場(現トヨタ本社工場)のトラック・バス用工作機械購入のため、235万ドルの世銀貸出を受けました。貸出条件は日本鋼管と同じく利率4.3/4%で、1956年5月12日に発効しました。

 

プロジェクトデータ 

調印日:1956年2月21日
受益企業:トヨタ自動車
対象事業:挙母工場トラック・バス用工作機械
貸出額:235万米ドル

 

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ワシントン本部での調印式:ブラック世銀総裁(左)と日本開発銀行梅野常務(右)