プレスリリース

世界銀行グループがミャンマーの改革に対する支援を強化-生活水準向上のための暫定戦略を改訂

2012年11月1日




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ワシントン、2012年11月1日 – 世界銀行グループ理事会は本日、対ミャンマー暫定戦略を改訂し、ミャンマー国民の生活改善に向けた改革を支援することを再確認した。同戦略は、ミャンマーにおける今後18か月という重要な移行期間における世界銀行グループの業務指針となるもので、制度改革を進め、サービスの向上を図ることによって貧困削減を更に加速するものである。

「ミャンマーでの改革の進捗状況には勇気づけられる。同国政府には、引き続き改革を推進していただきたい」と、世界銀行グループのキム総裁は述べている。「世界が一つのコミュニティとなって、特に保健、教育、インフラなどの分野を中心に、喫緊の開発ニーズに対するソリューションを提供していきたい。また、民間セクターの強化を図って雇用(自営を含む)を創出していきたい」

同暫定戦略の下、世界銀行グループは、以下の大きく3つの分野における政策助言と技術協力を通じ、ミャンマー政府による経済運営能力を強化し、成長と雇用の環境整備を支援する。

·  財政管理:予算と開発優先課題の透明なリンク

·  金融規制改革:マイクロファイナンスの借り手や中小企業に対してより広範な金融サービスを提供

·  民間セクター開発:より広範な経済成長と雇用創出を促進

こうした取組みを確固たるものとするため、財政の説明責任、公共支出、投資環境などの評価が現在進められている。

組織・制度の改革は長期的に取組む必要があるが、同暫定戦略は、現地コミュニティに目に見える成果を示し、市民社会の公的役割を強化することにより、改革への信頼を持続させることとしている。

「我々の戦略は、すべてのミャンマー国民に真の機会を創出する、弱者に配慮した開発と改革を特に重視している」と世界銀行のパメラ・コックス東アジア・太平洋地域総局副総裁は述べている。「移行には時間がかかるが、我々はすべてのパートナーと協力し、特に政府による行政サービスの改善を通じて、貧しい人々が短期間で改革の成果を感じ始められるようにしていく決意だ」

同暫定戦略は、政府、開発パートナー、研究者、市民社会組織、民間セクターなどのステークホルダーとの広範な協議に基づいて、IFC(世界銀行グループのうち途上国の民間セクターを支援)と共同で策定された。

「民間セクター支援は、ミャンマー国民に雇用や経済機会など目に見える成果を生み出すために重要である」と、カリン・フィンケルストン国際金融公社 アジア太平洋担当副総裁は述べている。「IFCは、事業が拡大して雇用が拡大するよう、国内の金融サービスへのアクセス改善を図っている。また、世界銀行と共同で、ミャンマーの投資環境やインフラ・ニーズを評価している。当面は、通信サービス改善を通じて人や企業のネットワーク強化、ならびに企業の成長を支える電力の安定供給に注力していく」

延滞債務解消前のプログラムとして、地域主導型開発(CDD)計画に対する8000万ドルの贈与が本日承認され、貧困層・脆弱層に迅速に恩恵をもたらすものと期待される。同計画の下、各コミュニティは、道路、橋、灌漑システム、学校、保健施設、物産市場など、最も必要な投資プロジェクトを選択できるようになる。  

同計画は、州、県、連邦直轄区からそれぞれ1つづつ、貧困度を主な基準として選ばれた計15の町村で進められる。各コミュニティから選ばれた代表評議員が優先ニーズの特定、開発計画の策定、プロジェクト設計、資材や人員の調達、プロジェクト資金の使途の透明な管理と報告に当たる。

世銀は、ミャンマーが2013年初旬に延滞債務を解消し、IDAからの融資によって本格的な国別プログラムを再開するため、日本政府およびアジア開発銀行と協力している。

 

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プレスリリース番号:
2013/128/EAP

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