Skip to Main Navigation
Factsheet 2022年5月26日

IDA危機対応融資制度について知っておくべき10のこと

国際開発協会(IDA)は、世界で最も貧しい国々が開発課題に取り組めるよう知識と資金を提供して支援しています。課題には、社会・経済の発展を損ないかねない各種の危機が含まれることもあります。2011年に設置された危機対応融資制度(CRW)は、危機の際の各国支援でIDAが用いるひとつのツールです。CRWについて知っておくべき10のことは以下の通りです。

  1. CRWはIDA加盟国が極端に深刻な危機に対応できるよう資金を提供:対象となる深刻な危機には、自然災害、公衆衛生上の緊急事態、経済危機の3つの種類があります。
  2. CRWはまた、IDA加盟国が遅発性の食料不安や病気の発生に早期に対応できるよう資金を提供:CRWは、まだ初期段階にある遅発性危機に対応するため早期対応融資(ERF)を提供します。ERFは、こうした状況が大規模な危機に発展するのを防ぐために役立てられると共に、強靱性の強化も促進します。
  3. CRWの資金はIDA第20次増資(IDA20)で増額:CRWは、食料不安の高まりなどのショックへの脆弱性が増す中、各国を支援する必要性を反映し、IDA19での25億ドルからIDA20で33億ドルに増額されました。
  4. CRWはIDA増資サイクルの中で需要への柔軟な対応が可能:世界銀行は、需要を確認した場合にIDAサイクルの中の節目でCRW資金の規模を調整できる実用的なアプローチを採用しています。例えば、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の当初数カ月間に、CRW資金の額を最大13億ドルまで増額しました。
  5. 様々に異なる状況において、危機対応の規模を拡大するなどCRWを柔軟に活用:
    例:
  6. CRWは危機対応の支援にとどまらず、各国のより良い回復の支援を通じ強靭性強化にも資金を提供:CRW資金による支援は通常、将来のショックへの強靱性強化、将来的危機の予防、危機の経済・社会的影響の緩和に向け、各種要因への総合的取組みに充てられます。
  7. CRW支援の主たる受益国は小国:小国の多くが、サイクロンや地震、津波、洪水などの自然災害の大きなリスクにさらされており、CRWはこれまでに、コロナ危機を含めた危機対応を支援するため小国に5億1,000万ドルを配分しています。
  8. CRWは、脆弱性・紛争の影響下にあり、複数の危機が重なることの多いIDA加盟国にとって特に貴重:そうした国々にはCRW資金の55%が配分されています。
  9. CRWは危機対応における国際社会の協力を促進:各国のCRW支援適格性を検証するレビュー・プロセスは、IDA資金やIDAの持つ比較優位性がほかの開発・人道パートナーの支援や役割を補完できるのか否か、またどうすれば補完可能かという観点から進められます。世界銀行はまた、CRW資金の提供を検討する際に、他の機関にも助言を仰ぎます。例えば、保健危機の場合は世界保健機関(WHO)、経済危機の場合は国際通貨基金(IMF)からの意見も考慮します。
  10. IDAはCRWだけでなく、各種の緊急または切実なニーズに応えるため、ほかのツールも提供:例えば、難民・受入れコミュニティ向け融資制度(WHR)は、資格を満たした受入国が難民や受入コミュニティの人々のために意味のある長期的な開発機会を生み出せるよう支援します。同様に、脆弱性・紛争・暴力(FCV)エンベロープは、切実なFCVリスクに直面する国々に資金を提供しています。WHR融資制度とFCVエンベロープは、CRWの対象とならない分野に対しIDAの重要な支援を提供しています。

 

 更新日: 05/26/2022