世界銀行の各地域総局では半年に1度(春と秋)、地域内の経済概況と展望をまとめた半期経済報告を発表しており、アフリカ地域総局については2019年10月9日、「アフリカの鼓動:アフリカ経済動向分析2019年10月版」(Africa’s Pulse: An Analysis of Issues Shaping Africa’s Economic Future – October 2019, Volume 20)を発表しました。同報告書では、サブサハラ・アフリカ地域の2019年の成長率は、世界経済の不透明感が続き、国内改革のペースも遅いことから引き続き低水準にとどまり、2018年の2.5%から2019年には2.6%に上昇すると見込まれているものの、4月時点の予測値よりも0.2%ポイント低下したと分析しています。また同報告書には、特集「貧困削減の加速と女性のエンパワーメント」も含まれています。
今回のモーニングセミナー(第52回)は、世界銀行グループTICADセミナーシリーズ第26回として、セザール・カルデロン世界銀行アフリカ地域総局チーフエコノミスト室リード・エコノミストがテレビ会議で同報告書の主なポイントをワシントンよりご説明し、皆様のご質問にお答えしました。
スピーカー
世界銀行 アフリカ地域総局 チーフエコノミスト室 リード・エコノミスト 2005年、世界銀行入行。ラテンアメリカ・カリブ海地域総局チーフエコノミスト室、金融・民間セクター開発総局チーフエコノミスト室、世界開発報告(WDR)執筆担当室に勤務。世界金融開発報告(GFDR)2013年版、世界開発報告(WDR)2014年版の執筆担当チームの一員。オープンエコノミーのマクロ経済、成長と開発(特にインフラ開発と対外戦略の実質的インパクト)に従事。ローチェスター大学より経済学修士号および経済学博士号取得。ペルー国籍。 |
当日の資料:Africa’s Pulse (PDF)
世界銀行グループ TICADセミナーシリーズ
アフリカ開発会議(TICAD)はアフリカの開発をテーマとする国際会議で、1993年以降日本政府が主催し、世界銀行も共催しています。第1回から第3回は東京で、第4回と第5回は横浜で開催され、3年に一度の開催となって2016年8月27日~28日、第6回が初めてアフリカのケニアで、そして2019年8月28日~30日、第7回(TICAD7)が横浜で開催されました。世界銀行東京事務所では、TICADとアフリカ各国の課題と展望に関するTICADセミナーシリーズを2015年10月に開始し、TICAD7以降も、主にアフリカ地域におけるビジネスに従事されている企業の皆様向けに、同シリーズをモーニングセミナーの枠で継続的に開催しています。
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世界銀行モーニングセミナーシリーズ
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