プレスリリース

長期的成長の担い手である子供への投資拡大を9カ国が表明

2016年10月6日


世界銀行グループ総裁、幼少期の投資が経済的観点からも有効と主張

2016年10月6日、ワシントン — 本日、世界銀行・IMF年次総会にあわせて開催された会合の場で9カ国の首脳たちは、幼少期の慢性栄養不良を飛躍的に改善し、目まぐるしく変化する世界に対応して生きていくための能力を習得できるよう、数千万人の乳幼児を対象に様々な投資を行っていくという画期的な表明を行った。こうした投資により、成長してから就く仕事に向けた準備を幼少期から始める事ができ、ひいては将来的な経済成長がもたらされる事が期待される。

「栄養不良、早期学習と刺激の機会の欠如、有害な環境は、幼児の学習機会を奪い、やがて高賃金を得る将来の機会まで逃すことになる。しかし、各国の首脳と財務大臣たちが、発育不全を解消し幼少期の健全な成長の促進に注力すれば、人や経済が潜在能力を100%発揮できる将来を脅かすような危機は回避できるだろう。」とジム・ヨン・キム世界銀行グループ総裁は述べた。

グアテマラのジミー・モラレス大統領は、5歳未満児の47%が慢性的な栄養不良による発育不全にある自国の現状を踏まえ、「健康状態が悪く栄養も不十分だと、子供たちは学校に通い学ぶことができず、成人後も賃金の高い良い仕事に就けなくなる。そしてそれが、やがては生産的で安全かつ安心な社会の実現を難しくする。そのため、私にとって、政府にとって、そして我が国にとって、本政権の間に慢性栄養不良を10%改善する事は最優先課題である。」と述べた。

コートジボワールのカブラン・ダニエル・ダンカン首相は、「コートジボワールは、経済、社会、文化面でダイナミックな成長の実現を願っている。そのためには、いかなる国でも最重要資産と見なされる人材の育成が不可欠だ。包摂的な成長を進め繁栄の共有をこれまで以上に達成するために、幼少期を優先する必要性を国としても強く認識している。」と述べた。

世界全体で見ると、慢性的な栄養不良に苦しむ5歳未満児は1億5,600万人に上り、幼児教育にアクセスのある子供は3歳児から6歳児のわずか半数に過ぎず、裕福な家庭の子供と貧しい家庭の子供を比較すると3歳になるまでに耳にする言葉には3,000万語も開きがある。また、ユニセフの最新報告書によると、難民の子供の数は5年間で77%も増えている。更に、昨日発表されたランセット誌は、サブサハラ・アフリカでは子供の66%が慢性栄養不良と貧困が原因で危機的状況にある(南アジアでは65%)としている。

グローバル経済のデジタル化が進む中、論理的な思考、学習、コミュニケーションの能力が今後益々重視されるであろう事を考えると、この状況は深刻である。しかし、例え短くても幼少期に脳の発育の機会をきちんと捉えれば、こうした能力の開発に役立ち、人と経済の両方に計り知れない影響を生み出すという新たな事実が明らかになっている。世界銀行グループの試算によると、サブサハラ・アフリカと南アジアの国々で、現在の労働年齢人口の子供時代に慢性栄養不良が解消されていれば、国民一人当たりGDPはそれぞれ、9%と10%高かったであろう。

コートジボワールの首相、カメルーン、エチオピア、インドネシア、マダガスカル、パキスタン、セネガル、タンザニアの財務大臣たちは、乳幼児のための栄養、刺激、安全な環境が、学習、健康、行動、所得、更には国の経済開発にも直接的な影響を及ぼす事を認識し、多くの子供たちが適切な状況の中で成長できるよう、自国における様々な施策を強力に推進する事を誓約した。

世界銀行グループは、こうした国々が、最も重要な資源である「人」のために、栄養、刺激、保護に投資する際の支援を提供する用意がある。パートナーには、「女性、子供及び青少年の健康のための世界戦略(Every Woman Every Child)」を支援する「グローバル・ファイナンシング・ファシリティ(GFF)」、栄養の潜在力(Power of Nutrition)、栄養拡充への取り組み(SUN:Scaling Up Nutrition)、そして世界銀行グループとユニセフが2016年4月に立ち上げた早期幼児開発アクション・ネットワークがある。

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プレスリリース番号:
2016/HNP/065

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