世界銀行の各地域総局では半期に1度(春と秋)、地域内の経済概況と展望をまとめた半期経済報告を発表しています。このうち中東・北アフリカ地域総局では、2023年10月5日に「中東・北アフリカ地域経済報告2023年秋版―危機下の中東・北アフリカ地域:仕事と賃金の均衡をめざして」(Middle East and North Africa Economic Update, Fall 2023 Edition – Balancing Act: Jobs and Wages in the Middle East and North Africa When Crises Hit)を発表しました。
世界の他の地域と同様、中東・北アフリカ地域においても2020年以来、目まぐるしい一連の世界的なマクロ経済ショックに直面しています。同報告書では、同地域の人々の仕事の喪失と生活環境の悪化というマクロ経済的ショックによる人々への打撃に焦点を当て、景気低迷時に労働需要の減少する際に域内各国が直面するトレードオフについて分析しています。
今回のモーニングセミナー(第178回)では、同報告書をとりまとめたジェシカ・トレスーコロナド世界銀行中東・北アフリカ地域担当チーフエコノミスト室エコノミストとネリー・エルマラク同エコノミストが、同報告書の主なポイントについて日本の皆様に向けてオンラインでご紹介しました。
日時
2023年11月7日(火)午前8時~9時(日本時間)
スピーカー
世界銀行 中東・北アフリカ地域担当チーフエコノミスト室 エコノミスト
2023年1月より現職。それ以前は、金融・競争力・イノベーショングローバルプラクティス企業・起業・イノベーションユニットエコノミストとして、起業エコシステムを計測するための新たなマトリックスと分析手法の開発、新型コロナウィルス感染拡大危機下における世界各地の民間セクターへの影響を計測するパルス調査の実施・分析に従事。シカゴ大学で経済学博士号を取得。
世界銀行 中東・北アフリカ地域担当チーフエコノミスト室 エコノミスト
ジェンダーと労働市場に関する調査分析に従事。世界銀行に入行以前は、パリ経済学校およびInstitut Convergences Migrationsでポスドクフェロー。パンテオン・ソルボンヌ大学で開発経済学修士号および博士号を取得。
発表資料