自然資源が社会的・経済的・政治的に支配的な役割を果たしている国は80ヵ国を越え、それらの国々が世界全体のGDPの約4分の1、世界人口の約半分に達しています。また地域的に見ても、世界全体の鉱物資源の約30%、原油の10%、天然ガスの8%をアフリカの国々が占めています。しかし、自然資源が紛争の原因になることも多く、資源に恵まれた国々は貧困、汚職、脆弱なガバナンスがもたらす紛争などにも直面しています。こうした中で世界銀行では、途上国が開発と貧困撲滅をさらに推進できるよう、採取産業ガバナンスの効率性の向上、透明性の向上、国内財源の確保・改善、地域コミュニティ支援と環境保護を進めながらの包摂的な成長の促進を支援しています。
この度、シーラ・カーマ世界銀行グループ エネルギー&採取産業グローバルプラクティス プラクティスマネージャー、ダイアナ・コービン同上級業務担当官の来日の機会を捉え、世界銀行によるエネルギ―&採取産業セクターにおける取り組みと今後の計画、採取産業グローバルプログラマティック支援(Extractives Global Programmatic Support: EGPS)信託基金の活動をご紹介するビジネスセミナーを開催しました。
プログラム
挨拶
宮崎成人
世界銀行グループ 駐日特別代表
報告
シーラ・カーマ
世界銀行グループ エネルギー&採取産業グローバルプラクティス ガバナンス・ドナー・パートナー関係担当コーディネイター
ダイアナ・コービン
世界銀行グループ エネルギー&採取産業グローバルプラクティス 上級業務担当官
スピーカー紹介
鉱物・原油・ガス分野のガバナンス、ドナー関係、民間企業とのパートナーシップ、採取産業信託基金運営委員会を統括している。取産業透明性イニシアティブ(EITI)国際理事会では、オブザーバーとして世界銀行を代表している。コーポレートガバナンス、自然資源政策、規制、鉱物分野での持続可能な開発に向けた取り組みの専門家。世界銀行入行以前は、アフリカ開発銀行(AfDB)アフリカ自然資源センター長として2年半にわたり、アフリカ各国の自然資源分野における開発結果の向上を支援。それ以前は鉱物産業分野の多国籍企業の幹部職を歴任。特に、アングロ・アメリカンのボツワナでの子会社20社を統括し、デビアス・ボツワナではCEOも務めた。エジンバラ大学ビジネススクールでMBA取得。ボツワナ出身。 |