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中所得国向け都市廃棄物管理(SWM)に関する都市開発実務者向け対話型研修(TDD)の実施について

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廃棄物管理は、環境的・社会的影響を軽減するために、世界全体で取り組むべき課題です。長年にわたる経済成長のなかで適切に管理されてこなかった廃棄物は、世界中のすべての地域・すべての社会階層において、早急な対応が必要とされています。

中所得国(MICs)では、収集率は向上しているものの、依然としてサービスの質や廃棄物管理能力に課題を抱えています。急増する廃棄物に対応し、自治体を支援するために、統合的な廃棄物管理システムの整備が必要です。また、多くの地方自治体が予算の10%以上を廃棄物管理に充てているにもかかわらず、技術的・運営上・財政的な制約を抱え、費用回収が難しい状況にあります。特にサービスが行き届いていない地域の脆弱な人々に対してのサービス提供の改善が重要です。効果的な廃棄物管理は、経済成長、雇用創出、持続可能な都市開発の実現に不可欠であり、過去数十年にわたり適切に管理されなかった廃棄物がもたらす課題に対処するために、早急な行動が求められています。

世界銀行東京開発ラーニングセンター(TDLC)は、2025年5月12日から16日にかけて、ブルガリアのソフィアにおいて中所得国を対象とした「都市廃棄物管理(SWM)」に関する都市開発実務者向け対話型研修(テクニカルディープダイブ:TDD)を開催します。本TDDには、世界銀行が支援する廃棄物管理プロジェクトのタスクチームリーダーや政府関係者を含む10か国の代表団が参加し、日本、ブルガリア、その他の国々の事例をもとに、テーマ別セッション、インタラクティブな議論、現地視察が行われ、実践的かつ革新的な解決策を提供する廃棄物処理技術、民間セクターとの連携モデル、循環型かつ包摂的な廃棄物システムを支える政策枠組みについて検討されます。また、日本からは、隣接市町村と連携し、民間事業者と協力してごみ処理の広域化に取り組んでいる加古川市も参加し、事例紹介を行います。

このTDDは、2024年5月にコートジボワールのアビジャンで開催された、低所得国(LICs)向けの第1回地域型TDDに続く第2回目の地域型TDDとなります。今回のTDDは中所得国を対象としており、開催地のソフィアは、ブルガリアが埋立地の整備やリサイクル推進に注力していることから、他の中所得国にとって貴重な学びの機会を提供できると判断されました。