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プレスリリース 2019年8月9日

世界銀行グループ、2019年度の財務諸表を発表

(仮訳)

ワシントンDC、2019年8月9日 — 途上国の人々の生活を改善し開発成果の向上を目指す世界銀行グループの2019年度(2018年7月1日~2019年6月31日)におけるコミットメント総額は595億ドルであった。グループ各機関が本日発表した財務諸表にはその詳細が記載されているが、いずれも堅調な財務体質、支援への安定した需要、そして出資国からの継続した支持を反映したものとなっている。

開発に向けたファイナンスを提供する世銀グループ4機関の財務諸表には、各機関のマネジメントの議論と分析も掲載されている。4機関とは、国際復興開発銀行(IBRD)、国際開発協会(IDA)、国際金融公社(IFC)と多数国間投資保証機関(MIGA)である。

世界銀行グループのデイビッド・マルパス総裁は、「この度発表された4機関の19年度財務諸表は、世界銀行グループが、2018年増資パッケージで示された出資国による要請に対応できる手段と堅調な財務体質を兼ね備えていることを示すものである。」と述べた。「IBRD、IDA、IFC、MIGAのいずれの機関も、繁栄の共有と貧困の削減というグループの中核的使命に効果的に対応することを目標としている。我々は、開発見通しに改善の見られるより所得の低い国々へのコミットメントを増額すると共に、脆弱性や紛争、暴力に直面する国々にリソースを振り向けるよう努めている。今後も、世界経済の減速、清潔な水や電力、健康、教育、雇用、民間企業競争力、あるいは経済・社会への女性の包摂、喫緊に迫る環境・気候変動問題、経済効果とは無縁の債務の急増、その他開発成果を妨げる多くの試練を対象国が克服できるよう、より多くのリソースを提供するために支援の有効性と予算規律を向上させていく。」

4機関の財務諸表のハイライトは次の通り。

国際復興開発銀行(IBRD)

  • 19年度のコミットメントは前年度と同額の230億ドルであったが、実行額は前年比16%増の200億ドルであった。コミットメントの内、下位中所得国向けが全体の54.2%を占めた。
  • 出資国が2018年10月に承認した増資により、貸出拡大に向けて財務基盤が強化されると共に、組織・財政改革を通じてIBRDの長期的な財務の持続可能性が確保される。
  • 財務持続可能性枠組み、及び持続可能な年間貸出の上限の導入により、財務管理をさらに強化した。
  • 貸出返済額を差し引いた19年度の途上国向け純貸出実行額は100憶ドルであり、これによりIBRDの貸出ポートフォリオは前年度比5%増の1,930億ドルであった。
  • ポートフォリオ拡大にも関わらず、IBRDの自己資本規制比率である対貸出資本比率(E/L ratio)は22.8%と安定している。背景のひとつとして、今般の一般増資からの払込みと8億3100万ドルの新たな準備金が貸出の伸びを吸収したことが挙げられる。
  • 19年度、資本市場において、中・長期債を発行し前年度比150億ドル増の540億ドル相当を調達し、開発融資と流動性強化に充てた。同年度の純利益は5億500万ドルであった。
  • IBRDがグループ内機関への利益配分の内部基準としている「配分可能な利益」は、11億9,000万ドルであった。これは、価格設定にかかる新措置の段階的影響を反映しており、準備金増額とIDA支援に充てられる。

国際開発協会(IDA)

  • 第18次増資により得られた資金は、特に脆弱性・紛争・暴力の影響下にある国々に向けた支援を中心に実行された。また、小国向けの融資を増加すると共に条件を緩和した。
  • IDAの19年度のコミットメントは219億ドルで、これにより第18次増資の対象期間の当初2年間にあたる18、19年度のコミットメント総額は全体のほぼ3分の2にあたる459億ドルとなった。これは、第17次増資の同時期と比べ31%の増加である。
  • 19年度の融資の純実行額は約3分の1増加し、融資残高は1,520億ドルに達した。
  • 19年度もIDAは、資本市場において短期債を発行し資金調達を行った。調達額は2019年6月30日現在で19億ドルとなっている。
  • IDAは19年度に67億ドルの純損失を計上したが、これは主にIDA支援対象国に対する77億ドル相当の開発グラント供与によるもので、その資金はIDA加盟国により賄われている。
  • IDAの融資エクスポージャが増えたことから、自己資本規制比率である「動員可能戦略的資本比率(deployable strategic capital ratio )は2ポイント低下し、35.3%となった。

国際金融公社(IFC)

  • IFCは19年度に自己勘定から89億ドルを投融資する一方、他の出資者から102億ドルの資金を動員し、総額191億ドルの投融資プログラムを提供した。18年度は計233億ドルだった。
  • 融資及び債券ポートフォリオからの利益は資金調達コスト(allocated funding costs)を差し引いても堅調で、8億7200万ドルとなった。
  • また、政府債ポートフォリオからの利益も好調で、資金調達コストを差し引いたベースで4億7600万ドルとなった。これは主に米国債の最近の反騰によるものである。
  • IFCは中長期資金として19年度は110億ドルを調達した(前年度は140億ドル)。この資本市場からの調達資金は融資金の引き出しと満期借入金返済に充当された。また、こうした資金調達取引を通じて新興及びフロンティア国における資本市場の発展及び、現地通建融資を促進した。
  • IFCが、その利益からIDAへの移転資金とアドバイザリー・サービスに充当する資金を決定するために設けた特定目的配分可能利益(Income Available for Designation)は、19年度は9億900万ドルとなった。
  • IFCは19年度に株式投資の全ての値上がりと値下がり分を純利益に計上する新たな会計基準を採用した。これに伴い、19年度と18年度の決算書の比較が困難となり、また、純利益の変動要因が追加されることとなった。
  • 19年度の純利益は9300万ドル、比較可能な18年度の純利益は17億ドルだった。純利益の減少は、主にIFCの株式、融資及び債券のポートフォリオの評価が前年度を下回ったことによるが、主に米国債市場の反騰による政府債ポートフォリオの良好なパフォーマンスにより、減益の一部は相殺された。
  • IFCの自己資本規制比率である「展開可能な戦略的資本比率(deployable strategic capital ratio )」は19年度末で11.6%、前年度末は8.7%となった。この上昇は、主にIFCの株式投資ポートフォリオの簿価の変化によるものである。

多数国間投資保証機関(MIGA)

  • 多数国間投資保証機関(MIGA)は、政治リスク保険や信用保証を民間投資家に提供することにより、クロスボーダーの民間投資を推進している。今年度は、過去6年で2倍となる55億ドルを保証することを通じて、93億ドル相当の開発資金を動員した。
  • グロスの総保証金額は過去最高の233億ドルに到達し、6年前の倍以上の水準となった。

プレスリリース番号: 2020/022/EXC

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nfrost@worldbankgroup.org
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