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Factsheet 2021年4月15日

IDAとは?

(最終更新日:2021年12月8日)

IDAとは? 
 
国際開発協会(IDA)は、世界の最貧国における極度の貧困削減において最大の成果を上げているプラットフォームの一つです。

  • IDAは世界銀行の機関で、世界の74の最貧国を対象に基礎的な社会サービスを支援するドナー基金として単独では最大規模です。

  • IDAは、経済成長、強靭性強化、世界中の貧困層の生活向上を促進するプログラムにグラント、無利子またはごく低金利の融資、政策助言を提供して貧困削減を支援しています。

  • IDAはこれまでに数億人の生活改善に貢献し、2021年までの10年間に3億9,590万人の子どもが予防接種を受け、9億7,490万人が基礎的な保健サービスを受け、1億1,330万人が整備された水源へのアクセスを確保しています。

IDAの原資
 
IDAドナーの代表と、借入国の代表者は3年ごとに会合を開き、IDAの増資を協議すると共に、政策枠組みを見直します。増資はIDAドナーからの拠出金、世界銀行グループからの拠出金、資本市場で調達した資金で構成されています。

  • 1960年の設立以来、IDAは19回の増資を実施してきました。現在のサイクルはIDA第19次増資(IDA19)と呼ばれ、2019年12月に820億ドルで交渉が妥結し、うち235億ドルはIDAドナーの拠出金でした。
  • 新型コロナウイルス感染症危機による深刻な状況の中、世界銀行は資金ニーズに応えるため、初年度(2020年7月~2021年6月)にIDA19の資金の約半分を前倒ししました。
  • 2021年2月、IDAドナーの代表と借入国の代表は、IDA第20次増資交渉(IDA20)を1年繰り上げ、IDA 19のサイクルを2年間に短縮することに合意しました。2021年12月、IDAドナー国の代表と借入国の代表が、2022年7月から2025年6月を対象期間とするIDA20の政策・融資パッケージについて合意する予定です。

 IDA第20次増資の繰り上げが必要な理由
 
新型コロナウイルス感染症は、IDAの活動してきた期間で最も深刻かつ広範で同時に発生したショックです。資金ニーズは差し迫っており、今後数年間にわたり増加するため、短期的・長期的な開発の優先課題に影響が及ぶことがないよう、IDA第20次増資交渉が繰り上げて実施されます。

  • IDA支援対象国では数十年かけてようやく達成された成果が短期間で失われており、脆弱・紛争国における従来からの課題が深刻化しています。
  • 貧困は増加しており、危機によって所得が減少し格差が拡大しています。IDA支援対象国では、過去10年間に低下してきた母子死亡率が上昇に転じ、学校の閉鎖により学習貧困が一層深刻化しています。
  • 政府の歳入が減少し、債務の脆弱性が悪化し、脆弱・紛争・社会不安のリスクが高まっている上、IDA支援対象国の約3分の1で食料危機が迫りつつあります。

各国の新型コロナウイルス感染症対策へのIDAの支援

IDAは世界規模の感染症危機に対し、迅速で的を絞った臨機応変な対策をこれまでにない規模で実施しています。同時に、長期的なコミットメントについても進捗を加速させ、IDA支援対象国における確実な開発成果の実現を支援しています。 

  • 2020年4月から2021年11月までのIDAコミットメント額は、極めて譲許的な融資とグラントを合わせ560億ドル以上に上りました。その大半は、人的被害の緩和、貧困・脆弱層の保護、雇用創出、企業支援、より強靭な回復の実現を重点対象として、新型コロナウイルス感染症危機への対応、脆弱・紛争国と小規模島嶼国に充てられました。
  • 返済の必要がないグラントは2021年度のコミットメント額の内34%を占めました。これは、IDA18サイクルの際の27%を上回る水準です。 

IDAに特定の優先セクターはあるか?

IDAは多様な課題に対応する機関であり、平等、経済成長、雇用創出、所得向上、生活水準改善への道を開く、幅広い開発活動を支援しています。IDAの取り組みには、教育、保健、水と衛生、農業、ビジネス環境の改善、インフラ、包摂性、組織改革などが含まれています。

  • IDA19は、気候変動、脆弱性・紛争・暴力、ジェンダー、ガバナンスと組織・制度、雇用と経済変革の5つの特別テーマを掲げています。
  • IDA20では、継続性とイノベーションの両立を図る目的で、IDA19の4つの特別テーマを踏襲すると共に、5つ目の特別テーマとして人的資本を導入します。   
  • IDA20は、危機への準備をより重視すると共に、ガバナンスと組織・制度、債務、テクノロジーの分野横断的な課題にも集中的に取り組みます。
  • IDA20は、貧困の削減と繁栄の共有促進という世界銀行の2大目標、ならびに持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向け成果を上げられるよう、引き続きパートナーシップを構築していきます。

IDAがもたらすインパクトは?

IDAプログラムは、支援が最も必要とされる国で、コミットメントに沿って着実に成果を上げ、開発成果の実現を支援してきました。IDA19の成果は以下の通りです。

  • コロナ危機への重要な支援として、ワクチン、保健専門家の研修、医療機器のための資金を提供し、70近い国々が恩恵を享受した。
  • 2021年度のIDAの気候変動対策資金は、60%以上が気候変動への適応と強靭性強化の支援を重点としている。IDAは62カ国において災害リスク軽減計画を支援した。
  • IDA19で導入された「持続可能な開発金融政策(SDFP)」により、債務の透明性が向上した。2021年度は19カ国が債務に関する年次報告を適時に公表した。

IDAの取り組み例:

新型コロナウイルス感染症が経済・保健分野に与えた未曾有の危機に対し、IDAは迅速かつ大規模で優先度の高い対策を実施しました。以下は、各国による強靭な回復達成に向けたIDA支援の実例です。

  • アフリカではベナン、マラウイ、コートジボワールで、また南アジア各国で、世界保健機関(WHO)などのパートナーと連携し、ワクチンの調達・配布の資金を提供し、接種に抵抗感のある人々に対応しています。

  • パキスタンでは、政府がテクノロジーを駆使して全ての人に学習の機会を提供できるよう教育コンテンツ専門のテレビ・チャンネル開設を支援しています。

  • サヘル地域では、新型コロナウイルス感染症の影響と気候変動が重なる中、モニタリング用のイニシアティブを立ち上げ、既存の早期警報システムを強化し、農牧セクターを支援するための優先的な対策を実施しています。

  • 西アフリカでは、エボラ危機の際に疾病監視プロジェクトを実施したことで、各国は新型コロナウイルス感染症危機対応への準備ができていました。

  • イエメンでは、紛争と脆弱性により先行きが不透明な中でも、数百万人による保健医療アクセスと、国内の人的資本強化を支援しています。

 


お問い合せ:

ワシントン:

Patricia da Camara, pdacamara@worldbankgroup.org

Zeria Banda, zbanda@worldbank.org

東京:

開裕香子、(+81-3) 3597-6650、yhiraki@worldbankgroup.org