世界銀行は2018年6月、報告書「繁栄を求めて:グローバル移住と労働市場」(Moving for Prosperity: Global Migration and Labor Markets)を発表しました。同報告書では、グローバル移住が数百万人を貧困から救い出し経済成長を促進してきたものの、移民受入国は、労働市場への影響や一時的に起こる経済的緊張を緩和する政策をとらなければ、優秀な人材確保を巡るグローバルな競争で後れを取り大きな労働力不足を招くリスクがあると指摘しています。
今回のモーニングセミナー(第27回)では、同報告書の主席執筆者であるチャグラル・オッデン世界銀行開発経済総局(DEC)開発リサーチグループ貿易・国際統合ユニット リードエコノミストがワシントンよりテレビ会議で同報告書の主なポイントをご紹介し、皆様からのご質問にお答えしました。
スピーカー
コーネル大学で経済学・産業工学学士号、スタンフォード大学で経済学博士号を取得。労働経済学研究所(IZA)、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン移住研究分析センター(CReAM)、経済研究フォーラム(ERF)フェロー。生産・労働市場のグローバリゼーション、政府の政策、経済開発が専門。3冊の編著作の他、American Economic Review, Economic Journal などに論文を多数発表している。現在の研究対象は、グローバルな労働力の移動の決定要素とパターン、移住先の労働市場への移住のもたらす影響、移住・貿易・外国直接投資フローの関係性、医療従事者の外国流失、高齢化とグローバルな経済統合の関係性など多岐に渡る。 |
当日の資料: Moving for Prosperity: Global Migration and Labor Markets (PDF)
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