世界銀行の各地域総局では半年に1度(春と秋)、地域内の経済概況と展望をまとめた半期経済報告を発表しており、ラテンアメリカ・カリブ海地域総局については10月5日に「知らないと知られていることからブラックスワンへ:ラテンアメリカ・カリブ海地域のリスクをどう管理するか」(From Known Unknown to Black Swans: How to Manage Risk in Latin America and the Caribbean)を発表しました。同地域では2017年に1.1%と経済が成長局面へと復興した後、2018年は0.6%、2019年は1.6%と不安定な状況が続いています。同報告書では、これらは4月に始まったアルゼンチンの危機、ブラジルの経済減速、べネスエラで継続する経済・社会・人道危機などに起因すると分析しています。さらに同地域に対する純資本フローが2018年初めから劇的に減少するなど同地域は再びリスクに直面しており、これらに加えて地震やハリケーンなどの自然災害の頻度も増していると指摘しています。
今回のモーニングセミナー(第23回)では、同報告書執筆チームのダニエル・リエラ―クライトン世界銀行ラテンアメリカ・カリブ海地域総局チーフエコノミスト室リサーチエコノミストがワシントンよりテレビ会議で同報告書の主なポイントをご紹介し、皆様からのご質問にお答えしました。
スピーカー
世界銀行 ラテンアメリカ・カリブ海地域総局チーフエコノミスト室 リサーチエコノミスト ダラス連邦準備銀行グローバリゼーション研究所リサーチアソシエイト、サンタクルーズ国際経済研究所リサーチフェローも兼任。世界銀行入行前は、メイン州のベイツ大学准教授。カリフォルニア大学サンタバーバラ校で経済学博士号、ポンぺウ・ファブラ大学で修士号、バルセロナ自治大学で学士号を取得。 |
当日の資料:From Known Unknown to Black Swans: How to Manage Risk in Latin America and the Caribbean (PDF)
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