理事会

理事会は、世界銀行グループ総裁25名の理事*で構成されています。総裁は議長を務め、可否同数の場合を除き、通常は投票権を有しません。理事会で特別に承認を得ない限り、理事は単独で権限を行使、あるいは世銀としてコミットメントを行うことや、世銀を代表することは認められていません。2010年11月1日に始まる年度より、理事が1名増員され、合計25名となりました。

理事代理は、代理を務める理事の不在の際、一切の権限を委任されます。また、シニア・アドバイザーとアドバイザーは理事の業務を補佐し、投票権を持たないアドバイザーとして理事代理に伴い、大部分の理事会に同席します。

過去の構成

理事会は当初、IBRD協定第V条第4(b)節の規定に基づき、12名の理事で構成されていました。選任理事の増員にあたっては、総務会で総投票権総数の80%の支持を得る必要があります。1992年11月1日以前の理事数は22名(うち選任理事は17名)でしたが、多数の国が世銀に新たに加盟したことを鑑み、同年、選任理事が20名に増員されました。その後、ロシア、そしてスイスを中心とする新グループにより理事の枠が2名増員され、24名となりました。また、2010年11月1日以降、理事の数はさらに1名増員され、合計25名となりました。

世界銀行とIMFは加重投票制を採用しています。IBRD協定により、IMFの加盟国は世銀への加盟が認められています。IMFに加盟申請する国は経済データの提出を義務付けられており、このデータを同様の経済規模の国々と比較したうえで、当該国によるIMFへの拠出金に相当する出資額が割り当てられます。そしてこの出資額により、IMFにおける投票権が定められます。

世銀に新規加盟する国は、それぞれ基礎票250票に加え、保有する世界銀行株1株につき1票の投票権を割り当てられます。各新規加盟国への保有株割り当ては、IMFから割り当てられた出資額に基づいて定められます。

理事のうち5名は、5大出資国(現在は、米国、日本、ドイツ、フランス、英国)がそれぞれ任命します。中国、ロシア、およびサウジアラビアは、それぞれ1名ずつ理事を選任します。それ以外の理事は、残りの加盟国によって選任されます。世界銀行グループの各機関によって投票権の配分は異なります。

組織事務は、IBRD、IDA、IFC、およびMIGAにおける定期的な増資の際、各加盟国からの出資調整を担当しています。同総局は、総務会が承認した決定に基づき、世界銀行株の追加発行手続きについて、必要書類や出資金の支払いなどに関する助言を行います。

倫理への取り組み

2003年8月に承認された行動規範・倫理委員会手続きに代わり、2007年11月1日に理事会関係職員職務行動規範(PDF) が発効しました。

理事会関係職員職務行動規範は、理事、各機関の総裁、理事が任命する者、理事が定める役職、理事代理、理事代理が任命する者、理事代理が定める役職、一時的な理事代理、シニア・アドバイザー、理事付アドバイザー(集合的に「理事会メンバー」)の世界銀行グループ各機関における立場や責任に関する原則や倫理基準を定めたものです。

この行動規範では、上記のメンバーは各機関の協定、付属定款、その他関連文書の定めに従い責務を与えられていることから、個人・職務上の行動においては行動規範に定められた基準や手続きを遵守すべきとしています。理事会はこの行動規範に従い、理事会メンバーにかかる倫理的問題に対応するための倫理委員会を設置し、同規範に準じた健全なガバナンスの確保に努めています。倫理委員会は、理事会メンバーまたは総裁に対し、利害問題や年次開示、その他理事会メンバーまたは総裁に関する倫理的側面について助言し、こうしたメンバーまたは総裁による不適切な行動が申し立てられた際は調査を実施する権限を有しています。

※ IFC協定MIGA協定では、「理事会」の英語名称は“Board of Directors”となっていますが、世界銀行グループの理事会メンバーとして言及する場合は、集合的に「理事」“Executive Directors”と呼ばれています。