2022年12月12日、世界銀行グループのエネルギー・セクター管理支援プログラム(ESMAP)は日本―世界銀行防災共同プログラム(Japan-World Bank Program for Mainstreaming Disaster Risk Management in Developing Countries)および防災グローバル・ファシリティ(Global Facility for Disaster Reduction and Response:GFDRR)の支援を受けて、ESMAPの技術報告書「電力プロジェクトの経済分析:気候変動と災害に対する強靭性の統合(Economic Analysis of Power Projects: Integration of Climate Change and Disaster Resilience) 」の発表会を開催しました。
電力部門のインフラは、気候変動による自然災害の発生頻度の増加や被害の激甚化に直面していることから、エネルギーインフラの強靭性を高める必要性は明白です。しかしながら、さまざまな強靭性のレベルを評価し、経済的なリターンに及ぼす影響を査定することは依然として困難です。本報告書では、こうした課題に取り組み、電力事業の経済分析に強靭性をいかに組み込むかについての枠組みを提案しています。
この報告書発表会では、電力事業に強靭性を組み込んだ経験が豊富な東京電力ホールディングス株式会社(TEPCO)―に経験を共有するプレゼンテーションを行っていただきました。世界銀行がエネルギー分野における強靭性強化を推進していくにあたり、電力事業が気候変動にまつわる喫緊の課題に対応していくためGFDRR、ESMAP、そして日本の主要な機関の組織横断的な協力が欠かせません。