世界銀行東京防災ハブ

日本―世界銀行防災共同プログラム(本プログラム)は、日本政府と世界銀行のパートナーシップにより構築されたプログラムで、クライアント国の気候変動や自然災害に対する強靭性の向上を支援しています。本プログラムは、技術支援プロジェクトの提供(プロジェクト一覧は以下地図参照)、および災害リスク管理分野における日本や世界の知見と優良事例を途上国や世界銀行のチームと共有することにより、目標の達成を目指します。

日本政府と世界銀行のパートナーシップの下、世界の開発アジェンダを支援しており、2030年持続可能な開発目標(SDGs)、パリ協定、仙台防災枠組みで掲げた目標を途上国が達成できるように後押しする上で、本プログラムは重要な役割を果たしています。

国・地域別プログラム

下記の地図は、本プログラムが110カ国以上で支援する、270件以上の技術支援プロジェクト、(2024年1月時点)現在総額1億6000万ドル超の資金提供の詳細を示しています。詳細についてはインタラクティブ版をご覧ください。


プログラムの背景と発展

日本と世界銀行は、途上国の災害に対する強靭性を 高めるための支援を目的として長い間、連携しパートナーシップを構築してきました。日本は防災グローバル・ファシリティ(GFDRR)にその 2006年設立当初から拠出しており、重要なメンバーです。2011年の東日本大震災を機に知見の提供、啓発活動、プロジェクト支援を通じてこうしたパートナーシップ は一層拡充しています。

日本―世界銀行防災共同プログラムは、日本政府の資金援助をもって2012年に世界銀行とGFDRRが共同で作成した仙台レポートにもとづいて計画されました。2014年より開始したプログラムは、途上国の国家開発計画や投資プログラムにおける防災の主流化を目的としています。これを達成するため、技術協力、パイロットプロジェクト、能力強化、そして日本の知見・経験を防災に活かすための専門家派遣を通じた支援を行っています。

設立から4年間のプログラムの成果にもとづいて、2018年4月に日本政府と世界銀行はこのプログラムを更新することに合意し、財務省から新たに支援を受けました。更新されたプログラムは 2024年まで実施され、次の3つを重点分野として支援を行っています。
1. 強靭なインフラ
2. リスクの特定、削減と備え
3. 災害リスクファイナンスと保険
次の5年間の主な活動目標は、世界銀行の国別事業とプロジェクトを通じた途上国の国家開発計画や投資プログラムにおける防災の主流化です。

プログラムの3つの重点分野

  1. 強靭なインフラ
    設計、施工、維持管理、緊急時対応計画を含めたインフラ投資のライフスパンにわたる全ての段階において、防災の知見とプロセスを取り込むことを目的としたプロジェクトの計画や実施を支援します。
  2. リスクの特定、削減と備え
    リスクの特定、リスクの削減、国の防災機関による包括的な取組みや質を高める活動を支援します。
  3. 災害リスクファイナンスと保険
    災害後の資金ニーズについて事前に理解し、抑えることを検討、計画および対応するための能力強化を通じて、途上国の自然災害に対する財政面における強靭性の強化を目指す活動を優先します。

    災害リスクに関する政策設計と分析、インフラや社会分野における気象災害への強靭性の主流化に向けた国家政策枠組みの採用、また建築規制や土地利用計画システムの強化等の活動への協力を通じ、日本―世界銀行防災共同プログラムは国家の防災力向上に貢献しています。さらに、東京防災ハブによる支援は、世界銀行のクライアント国に対する強靭なインフラへの投資を促す役割も果たしています。

東京防災ハブの役割

世界銀行東京防災ハブ(東京防災ハブ)は、日本―世界銀行防災共同プログラムの日々の運営管理と、防災、質高インフラ、持続可能な都市開発における日本の知見と経験を積極的にレジリアンスプログラムや防災の活動に繋げる活動を行っています。東京防災ハブは、東京開発ラーニングセンター(TDLC)、質の高いインフラ投資(QII)パートナーシップ、グローバル・インフラストラクチャー・ファシリティー(GIF)等、日本が支援する他のプログラムと連携することで強靭なインフラに対する投資効果を最大限化しています。

さらに、東京防災ハブは、自然災害リスクに対する途上国の強靭性を高めるために欠かせない防災の専門性、知識、技術を繋げるファシリテーターとしても機能しています。
東京防災ハブは、下記の事業を実施しています。
1. 途上国の世界銀行プロジェクト準備および実施を支援
2. 途上国への日本の防災専門家派遣
3. プロジェクトから得られた知見と教訓の発信
4. 日本―世界銀行防災共同プログラムのモニタリングと評価

東京防災ハブの協力により、現在プログラムが支援する多くのプロジェクトにおいて日本の防災の知見が活用されています。

本プログラムでは、270件あまりの技術支援プロジェクトを通じて世界110カ国以上を支援し、(2024年1月)現在総額1億6000万ドル超の資金提供をしています。

これらのプロジェクトは、災害リスク管理の方針・解決策の評価および設計に向けた各国の能力強化への鍵となっており、たとえばインフラや社会的分野において、災害や気候の影響に対する強靱性強化の主流化を目指すための国家政策枠組み採用の支援や、建築基準および土地利用計画システムの強化などです。さらに、これらの活動はクライアント国が強靭なインフラへの投資に世界銀行の融資を動員することに役立っています。

インタラクティブ版を閲覧するには地図をクリックしてください。

国・地域別プログラム

この地図は、日本―世界銀行防災共同プログラムが設立当初から現在(2024年1月)までに支援しているすべての技術支援プロジェクトを示しています。地図の左上にはグローバルプロジェクトが示されています。

地域別プロジェクトリスト(ソート可能)

本プログラムは、防災に関する日本の専門知識やソリューションを世界銀行のクライアント国(途上国)に共有する活動として、日本の公的機関、民間企業、市民団体などの専門家を動員し、クライアント国の防災・気候変動適応を支援しています。

ここでは、本プログラムによる技術支援の成果を紹介します。



強靭性強化の成果事例

国際復興開発銀行(IBRD)シリーズ
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    上エジプトにおける強靭な道路交通への技術支援

    プロジェクト期間 : 2021年2月3日―2022年10月31日
    日本―世界銀行防災共同プログラムは「上エジプトにおける強靭な道路交通への技術支援」を通じ、上エジプトの4県(ケナ県、ソハーグ県、ミニヤ県、アシュート県)における道路交通の強靱化のために、包括的なRAMSの作成および運用を支援します。これにより、道路資産の継続的なモニタリングや評価が可能となり、道路の維持管理における計画や優先順位付けが改善され、緊急対応や復旧などライフサイクルを通じて維持管理を計画的に行うことに貢献します。
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    インドネシアの都市に向けた強靭な都市交通診断

    プロジェクト期間 : 2020年2月8日―2021年9月30日
    日本―世界銀行防災共同プログラムの技術支援プロジェクト「インドネシアの都市に向けた強靭な都市交通診断」は現在準備段階の「インドネシアの主要交通プロジェクトへの支援(仮訳)」に向けて、強靭性の構築に関する基準について国レベルの技術ガイドラインを策定・普及させることを支援しました。また、主要交通への投資についてリスク情報を活用した意思決定が可能となるよう運輸省及び公共事業・国民住宅省の高官の技術能力を強化しました。

国際開発協会(IDA)シリーズ
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    タシケントの都市強靭性戦略及び投資計画の策定を支援

    プロジェクト期間:2019年11月13日―2022年6月30日
    都市強靭性を構築するためには、まず具体的なショックやストレス、とりわけタシケントが直面する自然災害を特定する必要があります。日本―世界銀行防災共同プログラムの技術支援プロジェクト「タシケントの都市強靭性戦略及び投資計画の策定を支援」は市の職員が、タシケントが抱える自然災害に対する脆弱性をより明確に理解することを目的としています。
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    モンロビア広域圏でのマルチリスク評価の支援

    プロジェクト期間 : 2020年2月3日―2022年1月31日
    日本―世界銀行防災共同プログラムの技術支援プロジェクト「モンロビア広域圏でのマルチリスク評価の支援」は、モンロビア広域圏における複合災害や気候変動リスクに関する知識や理解を深め、将来的なインフラへの投資に貢献することを目標としています。
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    ブルキナファソ・ワガドゥグにおける洪水に強靱な主要交通計画

    プロジェクト期間:2020年2月11日―2021年6月30日
    都市の交通システムの強靱性を改善するため、日本―世界銀行防災共同プログラムは、洪水やその他のハザードリスクを空間計画や技術デザインに取り入れ、また都市交通計画や管理において洪水リスクを体系的に考慮することができるよう、国および市の組織の能力を向上することを目的とした技術支援プロジェクト「ブルキナファソ・ワガドゥグにおける洪水に強靱な主要交通計画」を実施しました。
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    小島嶼開発途上国における交通システムの気象・災害に対する強靱化

    プロジェクト期間:2019年6月26日―2022年4月30日
    日本―世界銀行防災共同プログラムの技術支援プロジェクト「小島嶼開発途上国における交通システムの気象・災害に対する強靱化」を通じ、バヌアツおよびソロモン諸島(太平洋地域)、セントビンセント(カリブ海地域)およびカーボベルデ(アフリカ地域)の4カ国における交通機関の強靱性を高めてきました。

最新情報は本プログラムが主催または協力したイベントの概要を掲載します。日本人専門家の役割についてもご紹介します。



テーマ別分野と年次報告書 <下記リンクをクリックしてご覧ください>
1. 強靭なインフラ 2. リスクの特定、削減と備え
3. 災害リスクファイナンスと保険  
4. 年間報告書・パンフレット  

1. 強靭なインフラ
 

2. リスクの特定、削減と備え
 







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Japan-World Bank Program for Mainstreaming Disaster Risk Management in Developing Countries





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