プレスリリース 2019年4月23日

2019年の原油価格は下落の見通し 予測より低調な世界経済と非OPEC諸国の供給拡大が要因

金属・農産物価格は一部回復もモメンタムの回復は2020年の見込み

ワシントンDC、4月23日-世界銀行は、原油価格について10月の見通しを下方修正し、2019年は1バレル当たり平均66ドル、2020年は平均65ドルになるとの見通しを発表した。その要因として、世界経済の予測を下回る成長見通し、そして予想以上の米国の生産量の増加などを挙げている。

世界銀行は、「一次産品市場の見通し」2019年4月版の中で、2018年後半に大幅に下落した金属価格は2019年に引き続き回復するとし、その背景として、年明けに低調から安定に転じた中国経済、そして各種の市場における供給不足があるとしている。

「一次産品価格の高騰が終息したことにより、輸出国には痛手となる一方で、輸入国には機会がもたらされるだろう。」と、世界銀行のセイラ・パザルバシオグル公正な成長・金融・組織(EFI)副総裁は述べる。「輸出国は、一次産品の輸出収入減少に経済の多様化をもって調整する必要があるだろう。一方、輸入国は、一次産品価格の下落を投資の拡大に生かすことができる。」

農産物価格は、今年2.6%下落すると見られるが、穀物生産量の減少とエネルギー・肥料に係るコスト上昇により、2020年には回復の見込みである。貿易摩擦が激化に伴い価格が押し下げられる可能性があるが、エネルギー・コストが予測を上回って上昇すれば予想以上に価格が押し上げられることも考えられる。

「一次産品価格、特に原油価格の見通しは、政治関連リスクに対して極めて敏感に反応する。」と世界銀行のアイハン・コーゼ開発見通し局長は述べる。「原油価格の見通しは、石油輸出国機構(OPEC)とパートナー国による減産の延長の有無、イランへの制裁に関する最近の決定の履行状況、そして導入が迫る船舶燃料規制強化等に左右される可能性がある。」

「一次産品市場の見通し」2019年4月版をダウンロードする

原油価格は、2018年末に下落した後、OPECとパートナー国の減産ならびにベネズエラとイランの生産量減少を受け、年初より一貫して上昇してきた。2018年に大幅に増加した米国のシェール生産高は堅調さを維持すると見られる。天然ガスと石炭を含むエネルギー価格全体では、今年は昨年を平均7.9%下回ると予測される。

同報告書は特集として、食糧価格の変動が人々にもたらす影響の緩和に向け国が介入する場合、多くの国が一斉にこれを行うと、意図した効果とは逆効果となって、世界の食糧価格変動を増幅させ、結果として脆弱層に大きな不利益をもたらしかねないと分析している。


プレスリリース番号: 2019/151/EFI

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