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プレスリリース 2020年10月13日

世界銀行、新型コロナ感染症のワクチンに120億ドルの支援を承認

ワシントン、2020年10月13日 – 世界銀行理事会は本日、途上国が国民を対象に行う新型コロナウイルス感染症に対するワクチンの調達と配布、検査、治療について120億ドルの支援を承認した。

最大で10億人のワクチン接種を目指す今回の支援は、途上国による新型コロナウイルス対策に2021年6月までに全体として最大で1,600億ドルを支援する世界銀行グループのパッケージの一環であり、すでに111カ国を対象に実施されている世界銀行の新型コロナウイルス緊急対策プログラムへの追加資金となる。今回の支援は、途上国の人々もまた新型コロナウイルスに対する安全かつ効果的なワクチンへのアクセスを必要としていることを、研究機関や製薬業界に知らせる効果もある。また、途上国がワクチンの大規模な配布に向けて準備を整えることができるようにする資金・技術面の支援にも、国際社会のパートナーとの連携の下で今回の追加資金が役立てられる。世界銀行グループは実施に当たり、現在世界保健機関(WHO)ならびに、新型コロナウイルス感染症に対する世界的なワクチン配分計画「COVAX」の主導により進められている国際的取組みを支援していく。

「我々は、途上国がワクチンに公平で平等なアクセスを得られるよう、新型コロナウイルス感染症による緊急事態対応のためのファストトラック・アプローチを拡大しつつ活用している。」とデイビッド・マルパス世界銀行グループ総裁は述べた。「安全かつ効果的なワクチンへのアクセスと配布システムの強化こそが、今回の世界的流行の流れを変え、経済・財政面で壊滅的な影響を受けている国々が強靭な回復へと舵を切るための鍵となる。」

途上国が承認済みワクチンを入手して配布するには様々な方法が考えられる。世界銀行グループは、ワクチンで予防可能な病気に対する大規模な予防接種プログラムや、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)、結核、マラリア、顧みられない熱帯病(NTD)といった感染症に取り組む公衆衛生プログラムにおいて豊富な専門知識を有しており、ワクチンの配布に当たってもそうした専門知識を駆使していく。

世界銀行グループが今回承認した資金は、新型コロナウイルス感染症に対するワクチンの調達に加え、各国による新型コロナウイルス感染症の検査・治療へのアクセス確保や、各国の保健システムによるワクチンの効果的な配布に向けた予防接種機能の向上にも役立てられる。具体的には、ワクチン保管作業のためのサプライチェーンや物流の管理、接種を実施する熟練した人材の確保、コミュニティや一般家庭に対する大規模な広報活動が予定されている。

今回の資金提供は、保健システムと保健サービス提供の強化に注力する世界銀行の広範な保健プログラムを踏まえて実施される。世界銀行は、既にパートナー機関と共に多くの途上国で実地に取り組みを進めるなど、専門的な助言や実施支援において強力なネットワークを有しており、それが保健システムの更なる強化にも役立てられる。

世銀グループで民間セクターへの支援を行う国際金融公社(IFC)もまた、40億ドルのグローバル・ヘルス・プラットフォームを通じて、ワクチンの製造を支援している。その目標は、先進国と途上国の両方において新型コロナウイルス感染症に対するワクチンや治療薬の増産を促進することで、新興国も必要な接種量を確保できるようにすることにある。

世界銀行グループの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策への支援

世界銀行グループは、途上国に開発のための資金や知識を提供する世界有数の機関であり、途上国が今回の世界的流行への対応を強化できるよう、広範かつ迅速な措置を講じている。世界銀行グループは公衆衛生の取組みや重要な物資及び機器の円滑な供給を支援する一方で、民間セクターが事業を継続し、雇用を維持できるよう支援している。世界銀行グループは、各国が貧困層・脆弱層を守り、民間セクターを維持し、経済回復を促進できるように、今後15カ月間に最大1,600億ドルの資金を100カ国超に提供する。この金額にはグラント(無償資金)又は譲許的融資の形で提供される、国際開発協会(IDA)からの新規資金500億ドルが含まれる。


プレスリリース番号: 2021/045/HNP

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(202) 473-4691
dyoung7@worldbank.org
東京
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yhiraki@worldbankgroup.org
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