プレスリリース 2018年9月20日

緊急対策が講じられない限り、世界の廃棄物は2050年までに70%増加: 世界銀行報告書

ワシントンDC、2018年9月20日 - 世界銀行の新しい報告書「What a Waste 2.0:2050年に向けた世界の廃棄物管理の現状と展望」は、緊急対策が講じられなければ、世界の廃棄物は2050年までに現在のレベルより70%増加すると報告しています。  

また、急速な都市化と人口の増加により、世界の廃棄物年間発生量は、推定で2016年の20.1億トンから今後30年間で34億トンに達すると予測されています。

高所得国の人口が世界人口に占める割合はわずか16%ですが、高所得国全体で世界の廃棄物の3分の1(34%)を超える量が発生しています。東アジア・大洋州地域は、世界全体の廃棄物の4分の1(23%)近くを占めています。  また、2050年までにサブサハラ・アフリカ地域における廃棄物の発生量は、現在のレベルから3倍を超える量に増加し、南アジアの廃棄物は2倍を超える発生量になると予測されています。

プラスチックごみは特に大きな問題です。適切に回収・処理されなければ、数千年には及ばずとも何百年もの間、水路や生態系に影響を及ぼし続けます。2016年、世界では2億4,200万トンのプラスチックごみが発生しました。これは固形廃棄物全体の12%に相当します。 

「What a Waste 2.0」は、持続可能で健全かつ包摂的な都市やコミュニティにとって固形廃棄物の管理が重要であると強調しており、この点は低所得国で特に見落とされがちです。 高所得国の廃棄物の3分の1以上がリサイクルと堆肥化によって回収されていますが、低所得国では廃棄物のわずか4%しかリサイクルされていません。

発生した廃棄物の量、その組成、廃棄物の管理方法及び処理方法をもとに推測すると、2016年には、世界全体の排出量の約5%に相当する16億トンの二酸化炭素換算が発生したことになります。

世界銀行のローラ・タック持続可能な開発担当副総裁は、「気候変動に加え、廃棄物の管理ミスが人々の健康と地域の環境に悪影響を及ぼしています。残念なことに、不適切な廃棄物管理によって悪影響を受けるのは、しばしば社会の中で最も貧しい人々です。このようなことはあってはなりません。私たちの資源は、埋立処分ではなく再利用する必要があります。」と述べています。

報告書は、良好な廃棄物管理システムは循環型経済(サーキュラー・エコノミー)を構築する上で不可欠であり、製品は再利用およびリサイクルできるように設計されていると述べています。国や地方自治体の循環経済(サーキュラー・エコノミー)が進むにつれて、賢明かつ持続可能な廃棄物の管理方法は、効率的な経済成長を促し、環境への影響を最小限に抑える一助となるでしょう。

本報告書の執筆者である世界銀行のシルパ・カザ都市開発専門家は、「廃棄物を適切に管理することは経済的に意味があります。」と述べています。「回収されなかったり、適切に処理されなかった廃棄物は、人々の健康や環境に大きな影響を及ぼします。これらの対処にかかるコストは、簡単で適切な廃棄物管理システムを開発・運用するコストよりも何倍も高くなります。解決策は存在し、私たちはそのための支援を行うことができます。

固形廃棄物管理の資金調達、政策、計画立案を決定するにあたり、各国を支援することが重要です。  解決策には以下が含まれます。 

  • 最先端の廃棄物管理システムを開発するために、ほとんどの国、特に最も急速に成長している国々に資金を提供する。 
  • 包括的な廃棄物削減とリサイクルプログラムを通じて、主要廃棄物生産国のプラスチックごみおよび海洋ごみの削減支援を行う。 
  • 消費者教育、有機物管理、調整された食品廃棄物管理プログラムを通じて食品廃棄物を減らす。

2000年以来、世界銀行は世界中の国々で340以上の固形廃棄物管理プログラムに47億ドルを超える資金を投入してきました。

What a Waste 2.0 は、世界銀行東京開発ラーニングセンター(TDLC)を通じて、日本政府から資金協力を受けています。


プレスリリース番号: 2018/037/SURR

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