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プレスリリース2016年6月29日

世界銀行の本邦市場初となる国内外貨建て 「グリーンボンド」への投資

(共同リリース:株式会社かんぽ生命保険、 世界銀行)

東京 2016年6月29日ー株式会社かんぽ生命保険(東京都千代田区、取締役兼代表執行役社長 石井雅実、以下「か んぽ生命」)は、このたび、世界銀行(国際復興開発銀行:IBRD)が本邦市場において初めて 発行するグリーンボンド(国内外貨建て(ショーグン債)・私募形式、1 億米ドル)へ投資し ました。

今回の投資は、かんぽ生命にとって初めての本格的なグリーンボンド(国内外貨建て・私 募形式)への投資となります。世界銀行においても、グリーンボンドにおける国内債発行は 本邦資本市場初の試みとなります。

世界銀行は、本邦市場において、30 年以上前に初めてショーグン債を発行した発行体でこ のショーグン債も米国ドル建てで発行されており、本邦投資家のために様々な通貨建ての世銀債を発行し為替分散投資の機会を提供するという現在の起債方針の草分けとなりました。 また、世界銀行は 1971 年におけるサムライ債、1987 年における大名債発行といった新型債券 を発行しており、日本の資本市場の発展にも寄与しております。

かんぽ生命は、「いつでもそばにいる。どこにいても支える。すべての人生を、守り続けたい。」 という経営理念のもと、「健康促進、環境保護、地域と社会の発展に積極的に貢献します。」 を経営方針の一つとして、環境保護を社会的責任と捉えて取り組んでいます。資産運用にお いても、この経営方針のもと、ESG(Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナ ンス))に関する取組の第一歩として、投資を実施いたしました。

かんぽ生命は、今後もグリーンボンドなどへの投資を通じて社会的責任を果たすとともに、 適切なリスク管理のもとで、運用資産の多様化を進めることにより、収益性の向上を目指し てまいります。 

世界銀行グリーンボンドは、地球温暖化問題に苦しむ開発途上国を支援すべく、様々な 温暖化対策プロジェクトへの資金の貸出を支えています。特定の用途に利用する目的で資 金調達をすることがグリーンボンドと通常の債券との相違点となっています。つまり、グ リーンボンド発行で得た資金がどのような環境効果を意図するプロジェクトに利用される かが、投資家にとって重要な検討材料になります。世界銀行は、2008 年に初のグリーンボ ンドを発行して以来、これまでに総額 90 億米ドル相当のグリーンボンドを 120 銘柄、18 通貨で発行しています。 

■世界銀行のグリーンボンドが支えるプロジェクトの事例
グリーンボンドを通じて調達された資金が支えるプロジェクトの事例をご紹介致します (個々のプロジェクトと今回の世銀債の資金は直結しておりませんので、投資家が個々のプロ ジェクトのリスクを負うことはありません。一方、本世銀債の償還前までに個々のプロジェク トへの新たな資金貸出実行を保証するものではありません。)

インド 第四次電力供給システム改善プロジェクト
目的: インドの送電設備を強化し、温暖化ガスの排出量 を削減 
期待される成果:  68,000 ギガワットの電力の地域間での優遇  526-933 メガワットの送電損失の低減  107,000 サーキット・キロメーターの送電網の 拡充 
世界銀行貸出額:4 億米ドル

インドでは電力供給システムが脆弱なため潜在的な成長力が抑制されており、電力が供給さ れていない居住地区も数多く存在します。世界銀行のプロジェクトにより、送電設備を刷新す ることで送電ロスを削減し、環境への負荷を軽減することができました。具体的には水力発電 の余剰電力を電力が不足する地域に融通することで石炭発電所の乱立を回避することができ ました。 

インドネシア 水資源と灌漑管理プロジェクト
目的: 政府による水資源と灌漑の管理能力向上
期待される成果:  耐久性と効率性の高い灌漑施設からの水によ る作物生産量の増加  12の河川流域の 50万世帯の農家の作物生産量 増加 
世界銀行貸出額: 1 億 5,000 万米ドル

インドネシアでは大半の農作物は灌漑地域で栽培されているため、水資源と灌漑の効率的な 管理は、インドネシアの水と食糧確保において非常に重要です。このプロジェクトは、政府に よる水資源と灌漑の管理能力の向上により、農家の作物生産量の増加が期待されています。

モロッコ ごみ処理開発政策融資プログラム
目的: 政府の廃棄物処理セクターの管理体制の強化

期待される成果 :11 の地方自治体における廃棄物管理プログラ ム実施などの制度改革  衛生埋立処分場で処分される廃棄物の割合の 増加(10%から 30%)と 21 か所のゴミ捨て場の 閉鎖又は改善  年間 73 万 5,000 トンの Co2 排出量の削減
世界銀行貸出額:1 億 3,270 万米ドル
モロッコ政府によるごみ処理セクターの明確な組織化及び政策策定や規制化、運営体制にお ける重複やギャップを解消し、規制や制度を見直して、ごみ処理セクター改革を支援するもの です。また、ごみ処理プログラムに対する財政や環境、社会の持続性向上を目指します。

<世界銀行について>
世界銀行(国際復興開発銀行、通称 IBRD:International Bank for Reconstruction and Development)は 1944 年に設立が合意された国際開発金融機関で、現在 189 の加盟国が出 資し運営しています。加盟国の公平で持続可能な経済成長を目指し、地域及び世界規模の 経済や環境問題に効果的に対処していくために、世界銀行は中所得国に対し貸出・保証、 リスク管理サービスに加え、開発に関わる様々な分野の専門的な分析・助言サービスを提 供しています。世界銀行の目標は、世界の極度の貧困を終結し、すべての人々が共に豊か に暮らせるよう繁栄を共有させることです。世界銀行は貸出資金を調達するために、60 年 以上にわたり、国際資本市場で債券(世銀債)を発行しています。 世界銀行は、1971 年に初めてサムライ債(円建て外債)を発行して以来、日本の投資家 の多様なニーズに対応するため、国内外貨建て債・大名債・グローバル円債・グリーンボ ンドといった新型債券を開発し、途上国向け融資資金を日本の投資家から調達しつつ、日 本の資本市場の発展にも寄与しております。

*上記プロジェクトは、事例のご紹介のみを目的としており、今回の世界銀行債券の資金の活用を上記プロジェクト又はその分野に限定するものではありません。

ディスクレーマー
本世銀債の発行により調達した資金は、特定のプロジェクトやプログラムへの融資に「直接」割り当てられることはありません。世銀債の元利金の支払いは、世界銀行の信用力に基づき行われるため、投資家は個々の融資プロジェクトやプログラムのリスクを負う事はありません。

 

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