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プレスリリース

一世代の間に貧困をなくすために、世界銀行グループは大胆に行動し「適切なリスク」を進んでとるべき、とジム・ヨン・キム総裁

2013年10月1日

「貧困をゼロにするための運動」を呼びかけ

ワシントンDC、2013年10月1日 ― ジム・ヨン・キム世銀グループ総裁は、1日1.25ドル未満で暮らす人々が世界で10億人を上回る今日、極度の貧困は「この時代を特徴づける道徳上の問題」だと指摘した。そして、世銀グループの新戦略の下で、2030年までに貧困撲滅と繁栄の共有促進を実現するために、世界銀行グループが一丸となって業務を進めていくことを改めて確認した。

世銀グループ・IMF合同年次総会を目前に控えジョージ・ワシントン大学で講演したキム総裁は、プロジェクトが当該国または地域を大きく変え得るものならば、世銀は「適切なリスク」であれば進んでとることを恐れず、大胆に行動する必要があると述べた。

キム総裁は、紛争の影響下にある脆弱国向け支援を拡大することを約束し、今後3年間に、世銀の最貧国向け基金である国際開発協会(IDA)から、これらの国々に対する支援資金を約50%引き上げる意向だと述べた。また、民間セクターを支援する国際金融公社(IFC)も、今後3年間に低所得国・脆弱国向け支援を50%拡大するとした。IFCの支援額は3年間で8億ドル増える可能性がある。IDAの支援額については、年末にかけて行われるIDA第17次増資交渉で各国の拠出誓約額が出揃うまで決定が持ち越された。 

また総裁は、特にレバノンを挙げ、支援拡大を国際社会に訴えた。レバノンは、2年半以上前のシリア内戦勃発以降76万人以上のシリア難民を受け入れている。「レバノンが悲惨な状況に陥ることを防ぐためには更なる支援が必要」と同総裁は呼びかけている。

キム総裁はスピーチの中で、世銀の新戦略についても触れた。IFCと、政治的リスク保証を提供する多数国間投資保証機関(MIGA)を含めた世銀グループ全体としての戦略が作成されたのは今回が初めてのことで、同戦略の下、各機関が共通の目的に向かって業務に当たると述べている。

「世銀グループの戦略は、組織全体が一枚岩となって協力するという前提に立っています。また、まず優先課題を選び、そこから落ちた取り組みは放棄するというように選択的になる必要があります」と、同総裁は述べている。

さらにキム総裁は、この戦略には強調すべき以下の3つの要素があると説明した。

  • 「第一に、民間セクターと協力して、その専門知識と資金を貧困との闘いに活用します。これは、貧しい人々に良い仕事を生み出すために特に重要です。
  • 第二に、紛争の影響下にある脆弱国への取り組みを深めます。そのために、より大胆に、リスクに怯まず、多くの資金をコミットすることが求められます。
  • 第三に、女性や女児への投資や気候変動との闘いといった地球規模の課題について可能な限り積極的に対応します。例えば、気候変動への対策は、問題の規模の大きさを鑑みても、それに見合うだけの大胆な対応を行わなければなりません」

 総裁はまた、貧困を撲滅するための運動を呼びかけ、この問題への関心は世界中で高まっていると語った。

「ちょうど6か月前、世銀グループ総務会は、これら2つの目標を支持し、2030年までに極度の貧困を終わらせることは可能だと宣言することで、この社会的運動の基礎を築きました。今では世界中で関心が高まっています。オバマ米大統領やデービッド・キャメロン英首相など政界の指導者が貧困撲滅を呼びかけています。宗教に根ざした団体のリーダーたちも貧困撲滅を呼びかけています。ONEキャンペーン、オックスファム、セーブ・ザ・チルドレン、リザルツなど多くのシビルソサエティ組織も貧困撲滅を呼びかけています。そして、ここジョージ・ワシントン大学に通う皆さんのような若者も、貧困撲滅を呼びかけています」と、キム総裁は述べている。

さらに同総裁は、9月28日にニューヨークのセントラル・パークで開かれた「地球市民フェスティバル」でスピーチを行い、「グローバル貧困プロジェクト」のウェブサイト(www.zeropoverty2030.org)に行き、一世代の間に貧困撲滅を実現するための嘆願書に署名するよう呼びかけた。

「これは、この時代を特徴づける道徳上の問題です。世銀グループの目標は明確です。それは2030年までに極度の貧困をなくすことであり、所得の下位40%の人々と将来の世代に必ず繁栄の果実が行き渡るようにすることです。それはまた、歴史の弧の行先を変え、我々が他の世代には夢でしかなかった事に力を注ぐ歴史的な機会でもあります」と、同総裁は述べている。

スピーチ全文


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2014/116/ECR