2024年6月現在、日本政府はJSDFプログラムに8億5,430万米ドルを提供し、約800件のプロジェクトに資金を提供しています。JSDFは、セクター横断的な社会的貧困緩和プログラムにおけるイノベーション推進を支援する主要な資金源として、最も貧しい人々や最も脆弱な人々のニーズに直接応えています。
JSDFが支援するプロジェクトは社会開発と生活の質向上のモデルとして、世界銀行、被援助国、その他の開発パートナーからの資金提供を受けて拡大されています。これらのプロジェクトは、居住可能な地球で極度の貧困を撲滅し繁栄の共有を促進するという世界銀行の使命に効果的に貢献しています。
JSDFの支援対象分野は、以下の通りです。
- 栄養改善と幼児発育促進
- 包摂的教育
- 基礎的な保健・衛生サービスへのアクセス向上
- 起業スキルと雇用へのアクセス向上
- 農業等のセクターにおける気候変動・災害リスクへの適応力強化
- 現地のガバナンスと説明責任の強化
JSDFグラントの50%以上が、約93の低所得および低中所得加盟国において、市民社会組織によって実施されています。
2024年度のJSDFポートフォリオを構成する被援助国実施型グラントの地域別割合(単位:100万ドル)
実施中のJSDFプロジェクト(2025年1月現在)
- カンボジア:先住民族コミュニティの持続可能な生計プロジェクト
- ルワンダ:市民参加推進プロジェクト
- タンザニア:ウサング流域における地域主導の自然を活用した気候変動適応策の推進
- ベトナム:貧困層・脆弱層に対する法的支援の提供改善プロジェクト
- ザンビア:発言力と説明責任:地域サービス提供改善プロジェクトのためのコミュニティエンパワーメント
- ブータン:母子保健の成果の迅速な向上プロジェクト
- ブルキナファソ: 障害児の教育の改善
- ジブチ:ジェンダーにもとづく暴力に対する女性とコミュニティの強靱性促進
- ジブチ:栄養改善のためのコミュニティエンパワーメントプロジェクト
- ハイチ:障害者の生産的包摂の促進
- ホンジュラス:アトランティダ県幼児発育促進プログラム
- インドネシア:コミュニティベースの保育と女性のエンパワーメント推進プロジェクト
- フィリピン:バンサモロ・ムスリム・ミンダナオ自治地域(BARMM)における児童支援
- ルワンダ:地域社会の保健従事者支援プロジェクト
- 東ティモール:新型コロナウイルス感染症および保健システム強化支援プロジェクト
- ベトナム:高齢者の所得・保健関連の脆弱性の低減
- カンボジア:先住民族コミュニティの持続可能な生計プロジェクト(CSLICP)
- エルサルバドル:エル・バルサモの農業コミュニティとコスタ・ビダ沿岸経済の連携
- ホンジュラス:若者の雇用適性強化・気候変動への強靭性強化プロジェクト
- インドネシア:東部の貧しい農村コミュニティのための包摂的生計プロジェクト
- ケニア:サービスが行き届かないメル市の都市コミュニティの生活の質とアクセスの向上プロジェクト
- レバノン:生産的な経済包摂
- モンゴル:牧畜コミュニティのオンライン協同組合
- モンゴル:起業に向けた社会情緒的スキルの向上―農村部の特に脆弱な若者のために
- モロッコ:コミュニティ主導型の農村道路保守
- ミャンマー:コミュニティ生計支援プロジェクト
- シエラレオネ:稲作システム機能強化プロジェクト
- ウズベキスタン:農村女性の経済機会の拡大
- ヨルダン川西岸地区・ガザ地区:パレスチナ・ヘリテージ・トレイル-脆弱コミュニティの経済的機会拡大と生活の質向上