日本開発政策・人材育成基金(PHRD)は、世界銀行初のプログラム信託基金であり、日本政府が全額を拠出して設立されました。途上国の政府機関が主要な開発課題により適切に対応できるよう、スキル、ノウハウ、専門知識の向上を支援しています。PHRDの目標は、途上国に専門スキルとグローバルな知識へのアクセスを提供し、経済成長の促進と生活の質向上に向けたプログラムや政策の準備を支える人的資本の能力構築を図ることです。
PHRDの中核にあるのは、日本政府と世界銀行グループ(WBG)のパートナーシップで、これが有効に機能した結果、開発ニーズの変化に柔軟に適応できる協調的なアプローチと戦略が生まれています。日本政府は、設立から2024年度末までにPHRDに53億ドルを拠出し、50カ国以上で4,500件以上のプロジェクトを支援してきました。
PHRDは、農業と農村部のエネルギーアクセス、より良い開発成果を生み出すモニタリング・評価、すべての人のためのユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)、パンデミックへの備えなど、進化する開発課題への対応を常に重点課題と位置付けています。PHRDが目指す世界は、持続可能な開発目標および、居住可能な地球で極度の貧困を撲滅し繁栄の共有を促進するというWBGの使命と一致しています。PHRDは今後も、こうした優先プログラムを通じ、強力で持続可能かつ包摂的な経済成長の促進を目指していきます。
2024年度、PHRDの資金は、技術協力、協調融資、グローバル・多国間プログラムおよびパートナーシップを通じ、世界銀行加盟国の開発アジェンダに大きく貢献しました。
2024年度のPHRDプログ ラム:プログラム別のグラント総額と実行総額(単位:ドル)