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プレスリリース

世界銀行の新しい情報公開政策、7月1日に実施

2010年6月3日




ワシントン、2010年6月3日– 世界銀行は本日、新しい「情報公開政策」の第一段階実施日である7月1日に向けた準備に取り組んでいることを発表した。この政策は、世銀の効率性、有効性、および説明責任の改善に向けた包括的な改革の一つの柱となっている。

この新政策により、世銀は、業務の透明性に関して国際機関の中で主導的な役割を果たすことになる。同政策は、公開可能な文書のみをリスト化した現在の情報公開政策から、職員の個人情報や審議中の文書など例外リストに明示された項目以外の情報をすべてアクセス可能とする政策へ転換する。

この新政策により、一般市民が、実施中のプロジェクトに関する情報について、プロジェクト・サイクルの各段階で以前より幅広い範囲でアクセスできるようになる。

「新しい情報公開政策は単なる政策変更ではありません。世銀の対外関係に対する姿勢と、情報に関する世銀の見解・対応において、これまでの慣行の抜本的な改革となります」と、ジェフ・ガットマン世界銀行業務政策・国別サービス担当副総裁は述べる。

また、世銀が支援する業務や開発結果の向上への認識を高めることができるよう、プロジェクトの策定段階及び実施中の主な決定についても、これまで以上に多くの情報が公開される。新たに公開される情報には、プロジェクト・コンセプト・レビュー会合、プロジェクト監督ミッション、プロジェクト中間レビューなどの決定項目が含まれる。7月1日以降に公開される新情報の一例としては以下が挙げられる。

  • 理事会の各委員会の議事録
  • 理事会と全体委員会の会合に関する議長による概要
  • 討議要約
  • 理事会の各委員会の年次報告書
  • 実施状況と結果に関する報告書(一部)
  • プロジェクト借入先の監査済み年次財務諸表(2010年7月1日以降は交渉招聘状を発行)
  • 国別ポートフォリオ・パフォーマンス・レビュー
  • 外部協議の対象となる政策レビューについてのコンセプト・ノートや協議計画

「過去に、同規模の公開政策を導入した機関や国家の経験を見ると、今後、世銀の前途には明らかに多くの課題が待ち受けています。しかし、世銀は、この新政策の根底をなす基本理念、すなわち、開発プロセスの質的向上のための情報アクセス最大化の実現に全力を尽くします」と、情報公開・ワーキング・グループ議長兼対外関係局長のピーター・スティーブンスは述べる。

今後の課題は、7月1日付で公開の対象となる過去の全情報の検索と、新システムのすべてが導入されるまでの期間、本政策の施行に伴う情報請求量の急増への対処、職員の訓練をどうするかという点だ。世銀は7月1日以降も引き続き、職員の研修、システムのアップグレード、対象となる過去の文書の公開、ワークフローのプロセス向上を行なっていく。

この政策の実施に必要なシステムやプロセスを設定する準備作業は、世銀の理事会が新政策を承認した2009年11月以降、進められてきた。それには以下の作業が含まれる。

  • 情報技術システムのアップグレード、拡張、または新設、およびデータベースの使い易さ向上と、情報入手希望者用ユーザー・インターフェースの改善
  • 世銀ウェブサイト上での情報公開を積極的に進める際の作業プロセスの立案と自動化
  • 2010年7月1日の一般公開対象となる過去の文書数千件の準備
  • 1万人を超える職員の研修プログラム策定と実施を支援する資料作成
  • 情報公開機能と、各国の情報公開センター(PIC)を通じて情報提供を行うアプローチのアップグレード・再設計に関する戦略の定義
  • 新政策と世銀の翻訳枠組みとの整合
  • 情報分類に関する定義の改訂

「政策変更の準備作業を進めるに当たり、世銀はいくつかのシビルソサイエティ組織の協力を得て、異なるステークホルダー層、とりわけ、途上国の都市圏以外で活動するステークホルダーに対する複雑な『アクセス』問題や、翻訳作業、そして新システムのテスト実施や予期しなかった問題の把握にかかるアドバイスに関し、各組織の意見や見解を求めてきました」と、マルワン・ムアッシャル世界銀行対外関係担当上級副総裁は語る。
 
インドの「情報公開法」と米国の「情報自由法」を参考にしたこの新政策は、機密情報の重要性は時間とともに薄れるという観点に立ち、特定の種類の機密情報を5年後、10年後、あるいは20年後に機密解除するという条項が含まれているほか、審査請願の権利も導入している。
 
「新政策の下で一般公開されるべき情報へのアクセスが、不適切もしくは不当に棄却されたと感じる場合、あるいは、新政策下で機密情報とみなされている情報の公開をめぐり一般の関心を喚起したい場合は、その審査を請願することができます」と、アン・マリー・リーロイ世銀グループ上級副総裁兼法律顧問は語る。
 
この情報公開政策は国際復興開発銀行(IBRD)と国際開発協会(IDA)に適用される。他方、国際金融公社(IFC)と多数国間投資保証機関(MIGA)はそれぞれの情報公開政策を適用している。
 
本政策はオンラインで入手可能なほか、アラビア語、中国語、フランス語、ポルトガル語、ロシア語、スペイン語などの言語に翻訳される予定。
 
現在、世銀内部で進められている他の改革としては、貸出の効率化、世銀における途上国のボイス拡大、貧困削減業務を実施する上でクライアントにより良い支援を提供するための現地事務所への権限委譲、世銀が有する開発に関する膨大なデータの無料提供とアクセス簡素化(http://data.worldbank.orgで入手可能)といった極めて重要な事項が含まれている。
 
本政策の背景と変遷
 
世銀は、1985年に初の情報公開に関する指示書を発行し、1993年には世銀初の情報公開政策が理事会によって承認された。その後、同政策は15年にわたり進められてきた。理事会と世銀運営陣は同政策を定期的に審査し、2001年、2002年、2003年、2005年には政策の規模が拡大された。
 
今回の新しい情報公開政策は、2009年3月から6月にかけて、世界33か国で実施された内外の協議や、世銀のウェブサイトを通じて行なわれた調査を参考としている。それには、加盟国、シビルソサイエティ組織、研究者、議員、メディア、民間セクター、国際機関、ドナー機関、そして世銀職員の意見や見解が反映されている。

メディア連絡先
David Theis
電話: (202) 458-8626

プレスリリース番号:
2010/448/EXC

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