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特集 2020年6月24日

人事が語る~グローバルキャリア構築のための処方箋~ ブログシリーズ 第2回 ミッドキャリア面接(佐藤永子・上級人事専門官)

第2回のブログの執筆を担当いたします世銀人事総局の佐藤です。国連開発計画(UNDP)ニューヨーク本部で7年間勤務した後、2012年に国際金融公社(IFC)ワシントン本部に移り、人事官、上級人事官を歴任し、世界銀行グループにおける多才な人材育成、リーダーシップ・マネジメント開発を担当しており、具体的には世銀総裁人材育成プログラム(Presidential Leadership Program)など、世界銀行グループにおける様々な人材育成に携わってきました。2020年より現職、人材開発戦略サクセッション・プランニング(短期・中期・長期それぞれの視点で潜在能力を持っている人材をそのポジションに就くまでに必要なトレーニングや業務経験を積んでもらう業務)を担当しています。貧困削減と持続的成長の実現に貢献でき、国や地域、文化が異なる多様性のある環境でリーダーとして活躍できる人材を育成することをライフワークとして日々情熱をもって取り組んでいます。 今回は比較的情報の少ないミッドキャリア層の方を対象に、世界銀行グループ採用の面接に挑む前の準備などの情報提供をしたいと思います。

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世銀総裁人材育成プログラムのリーダシッププログラム

 

世界銀行グループにおける日本人職員の特徴、及び最近の傾向

現在の世界銀行グループにおける日本人職員数は全職員数の3%ですが、その中で日本人職員の多くがミッドキャリア層、すなわち既に専門性やマネジメント経験を持つ方です。 また、近年顕著な傾向として、ワシントン本部以外の世界中の現地事務所で働く日本人職員が増えています。 これは第一回のブログにもあったように、2030年までに貧困を削減するという世界銀行グループの目標の達成に向けて、脆弱性・紛争・暴力(FCV)の影響下にある国々への支援を確実にすべく、本部からのこうした国々への人員の移行をはかっているためです。世界銀行グループ全体が今後5~6年をかけて徐々に職員数の半分以上を現地事務所に移行しようとする計画を実行していく中で、国際舞台で経験を積み、専門性・地域性の高い日本人ミッドキャリア層が益々活躍できる場が多く生まれてくると思います。

 

専門家としての高い専門性、経験値、リーダーシップ、マネジメント能力を持つミッドキャリアだからこそ世銀グループで活躍できる!

ユニセフや国連開発計画(UNDP)など国連機関に若手日本人が多いのは、国際機関の正規職員となるために必要な知識・経験を積む機会を得るための第一歩として、外務省のJPO派遣制度などを通じて限られた期間、国から派遣される日本人が多いからです。そしてJPOを経て、空席ポストに競争応募し正規採用される傾向があります。世銀グループでも独自のJPOプログラムを実施していますが、国連機関と比べて世銀グループにおける日本人職員にミッドキャリア層が多いのは、人材に求められる高い専門能力、豊富な経験値、リーダーシップ、マネジメント能力を持つミッドキャリアの日本人の方が多く採用されているという事が反映されています。国連や国際機関、民間企業などで豊富な経験を積み、貧困削減という世界銀行のミッションに貢献したいと思うミッドキャリアの日本人にとって、世界銀行での勤務は魅力的ではないでしょうか。また世界銀行も常にグローバルな人材を探し求めています。

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世界銀行グループ マネージャー育成プログラム

 

ミッドキャリアの方への面接での要点

とはいえ、採用は常に激しい競争であり「熱い思い」だけでは入行できるわけではありません。経験値の高いミッドキャリアだからこそ必要となる面接準備の要点をまとめてみました。

それは、「専門技術 + 経験 + リーダーシップ技術と言動= あなたという人材像」という事です。「専門技術」は実務経験を通じて培った高い専門性です。世界銀行グループはエコノミストを含め、教育・都市開発・交通・水・道路などのインフラ、デジタル開発、民間セクターへの投融資など様々な分野の専門家が活躍しています。そして「経験」は多種多様な経験を意味します。例えば、本部での勤務経験、現地事務所での勤務経験に始まり、現場経験、マネジメント経験など高く広く深い経験値を意味し、様々な経験を通して培った、物事に対する見方、態度、広い視野能力をさします。 「リーダーシップ技術と言動」はリーダーとして実務経験に基づいた、リーダシップ技術をいかに培ってきたという経験と、そこから何を学び取ったかということを意味します。これを総合して「あなたという人材像」の魅力をいかに面接で伝えていくことができるかが重要なポイントになると思います。最近の面接傾向として、「専門技術」だけではなく、「経験」と 「リーダーシップ技術と言動」にも重点を置いて面接と採用をしていくように変わってきました。最終的には専門性だけではなく、いかに多国籍文化の中で、社会性と国際性に富み、自己の信条を持ち、チームと調和し、チームをリードしていけるかが世界銀行の目指す貧困削減に大切な人材像だからです。

以上の3点を念頭において、世界銀行グループの採用の面接に臨む前の準備や、面接の手法、面接での質疑応答の際のヒントなどをご紹介している世界銀行グループ面接ガイド (英語、PDF)をご参照ください。

 

まとめ

今回は、ヤングプロフェッショナルやJPO等比較的若い層に比べて情報の少ないミッドキャリア、即戦力層への面接アドバイスをまとめてみました。世界銀行グループへの入行はまだまだ狭き門で難関ですが、働く価値を創造し、十分やりがいのある職場だという誇りを持っています。世界各地で活躍している、またこれから国際機関で活躍したいと思っているミッドキャリアの日本人の皆さんが一人でも世界銀行グループに入行され、貧困削減へ向けて貢献されることを楽しみに待っています。

 

筆者略歴

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佐藤 永子 世界銀行人事総局上級人事専門官
Eiko Sato,  Senior HR Specialist, Talent Management

ハワイ大学卒後、コロンビア大学ティーチャーズカレッジ進学。国際開発教育平和学 教育修士号を取得。卒業後は国連開発計画(UNDP)ニューヨーク本部勤務後、2012年国際金融公社(IFC)ワシントン本部に移り、人事専門官・上級人事専門官を歴任。2015年より2020年までプログラムマネージャー(リーダシップ&マネジメント)として世銀総裁人材育成プログラム(Presidential Leadership Program)など世界銀行グループにおける多才な人材育成、リーダシップ・マネジメント開発に携わる。

2020年より現職、人材開発戦略サクセッション・プランニング(短期・中期・長期それぞれの視点で潜在能力を持っている人材をそのポジションに就くまでに必要なトレーニングや業務経験を積んでもらう業務)を担当。



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