プレスリリース

2014年度の世界銀行グループの支援 機構改革の中、大幅に増加

2014年7月1日


(仮訳)

借入国の需要は危機以前の水準の65

ワシントン、201471-世界銀行グループの2014年度の途上国向け支援は、効率的な業務運営のための機構改革が進む中、2013年度の526億ドルから610億ドルへと大幅に増加した。

2014年度と2013年度の

世界銀行グループのコミットメント

単位10億ドル

世界銀行グループ

14年度*

13年度

IBRD

18.6

15.2

IDA

22.2

16.3

IFC

17.0+

18.3+

MIGA

3.2

2.8

合計

61.0

52.6

*7月1日付け、未監査の暫定値

+自己勘定のみ。投資家を通じて動員された50億ドル強(2014年度)と65億ドル(2013年度)は除く。

「我々が十数年ぶりの大規模な機構改革を進めているまさに今、世界銀行のサービスに対する需要が大きく伸びている。」と、ジム・ヨン・キム世界銀行グループ総裁は述べた。「この結果は、世界銀行のグローバルな知識を188全加盟国に効果的に普及させるための新システムへの移行を進めながら、他方で援助受入国(クライアント)のニーズを満たすための努力を惜しまず続けてきた世銀グループ職員のお陰だ。」と同総裁は続けた。

2014年度(2013年7月1日~2014年6月30日)に、経済成長、貧困の撲滅、民間セクター支援のために世界銀行グループが提供した貸出、グラント*1 、直接投資、保証は合計で963件を数えた。また雇用創出と将来の生産性向上に重要な役割を果たすインフラ向けの支援は240億ドル近くに上ったが、これは、世界銀行グループの2014年度のコミットメント*2 累計の40%近くに当たる。特にIBRD/IDAのインフラ向け支援額は、2014年度のコミットメント累計の47%に当たる194億ドルに増えた。

2014年度、貸出やリスク管理などの金融サービスを中所得国に提供する国際復興開発銀行IBRDのコミットメントは、2013年度の152億ドルから186億ドルに大幅に増えた。 

世界の最貧国82か国に低利子融資・グラントを提供する世界銀行の最貧国向け基金、国際開発協会IDAのコミットメントは、前年度の163億ドルから2014年度は222億ドルと過去最高水準に達した。2014年度は、IDA第16次増資(IDA16)の最終実施期間である3年目であったため、IDA16の残額はすべて同年度中にコミットされた。

IBRDとIDAを合わせた2014年度の融資額は、危機以前の水準を65%上回り、2007年度のコミットメントを160億ドル以上上回った。 

「厳しい状況下で我々は、新たな課題に挑戦し世銀業務の拡大に尽力してきた」と、スリ・ムリヤニ・インドラワティ世界銀行グループ専務理事兼最高執行責任者(COOは述べた。「干ばつで深刻な被害を受けたアフリカのサヘル地域に対して世界銀行は、経済成長を促し、極度の貧困から人々を救うため、15億ドルの拠出を誓約した。またミャンマーでは、ヘルスケアと電力の普及を目指し20億ドルをコミットした。さらに、中央・南アジアでは、地域の電力プロジェクトの基盤を固め、ヨルダンとレバノンでは隣国シリアからの難民への対応の手助けを行っている。これらは我々が今年達成した成果のほんの一例に過ぎない。」

民間セクターに特化した最大の国際開発機関である国際金融公社IFCは、途上国の民間セクターに引き続き力強い支援を提供し、雇用創出や主要開発課題への対応に民間セクターの力を活用することができた。

暫定データ(未監査)によると、IFCの投融資総額は、他の投資家から動員した資金を含め、220億ドル以上に達した。これには、IFCの自己勘定での投融資契約額170億ドル以上と他の投資家から動員した50億ドル以上が含まれる。これらの投融資は世界中で600件近いプロジェクトに充てられた。

IFCは、引き続き最貧国・地域を戦略的重点対象と位置づけ、IDA適格国では、他の投資家から動員した資金を含め、これまでで最高の総額80億ドル以上を民間セクター開発に充てた。IDA適格国は、IFCのプロジェクト全体の半分近くを占めている。また、脆弱・紛争国における民間セクター向けIFC投融資は、他の投資家から動員した資金を含め、9億5000万ドル近くという過去最高水準に達した。

「IFCは、この困難な状況下において大きな開発成果を達成した。これは我々が、貧困撲滅と繁栄の共有の促進に効果をもたらす潜在性のある活動に的を絞ってきたからだ。」と、ジン・ヨン・ツァイIFC長官は述べた。

2014年度、IFCはアドバイザリー・サービスにおいても堅実な成果をあげたが、この内IDA適格国がアドバイザリー業務の3分の2近くを占めた。また脆弱・紛争国は全体の20%近くを占め、開発効果と顧客の満足度の両方において最高記録を達成した。

世界銀行グループの一員で政治的リスク保証と信用補完を提供する多数国間投資保証機関MIGAは、今年度、新規引受業務で32億ドルという最高記録を達成し、力強い成長パターンを示した。MIGAの支援は、途上国に対する対外直接投資の動員に役立っている。

「従来の政治的リスク保証業務に信用補完業務を加えたMIGAは、世界各地で雇用創出、インフラ強化、経済開発を支える民間セクター投資に保証を提供すべく、業務のさらなる拡充を図っている。」と、本田桂子MIGA長官は述べた。 

世界銀行グループの最優先支援対象であるサブサハラ・アフリカ地域に対するコミットメントは、2013年度の147億ドルから2014年度には151億ドルに増え、過去最高を記録した。2014年度のアフリカ向けコミットメントには、IDAからの102億ドル、IBRDからの4億2000万ドル、IFCからの40億ドル以上のほか、域内プロジェクトに対するMIGAの保証5億1600万ドルが含まれている。 

(加盟国に対する)リスク・マネジメント(サービスの提供)

為替レート、金利、一次産品価格は大きく変動し、自然災害による被害は近年、深刻さを増している。そのため世界銀行は、各国にリスク管理戦略の支援や、脆弱性削減に向けた金融商品の提供を継続して行っている。例えば、為替レートと金利の変動に対処できるよう、世界銀行財務局がクライアントのために行った取引は合計43件、総額38億ドルに上った。加えて、世界銀行財務局は、29か国の公的債務管理部門、並びに53の公的な資産運用機関に対して、資産管理に関するアドバイザリー・サービスを行ったほか、加盟国のリスク管理の支援を目的とした様々な金融手法を提供した。

世界銀行グループは、加盟国の自然災害や異常気象の被害の軽減を目指し、引き続き支援を行った。IBRDは2013年12月、ウルグアイの国営水力発電事業者であるウルグアイ電力公社(UTE)との間で、4億5,000万ドルの天候・原油価格関連の保険取引を実行、これまで同公社や政府の財政に悪影響を与えてきた干ばつや原油価格の高騰に対して18か月間の保険サービスを提供した。IBRDはまた、IDAに代わり、太平洋島嶼国6か国を対象とする太平洋自然災害リスク保険パイロット・プログラムを通じた自然災害リスク保険(6,700万ドル)の更改手続きを完了し、2年目の契約期間に入った。

IBRDは、今年度、新たな世銀債発行プログラムを設立した。これは、大災害リスクなど特定のリスクの軽減を目的とした各国の資本市場へのアクセスを可能にするもので、IBRDは、2014年6月、新プログラムを使って自身初となる大災害債券(キャット・ボンド)を発行した。このキャット・ボンドはカリブ海地域の16か国における地震やサイクロンのリスクに連動しており、カリブ海災害リスク保険ファシリティ(CCRIF)に対して再保険を提供する。CCRIFは、カリブ海地域の加盟国16か国の政府が、壊滅的な地震やハリケーンからの財政的打撃を軽減できるようリスクをプールするファシリティである。

世界銀行グループについて

世界銀行グループは、途上国に資金と知識を提供する世界最大規模の援助機関の一つです。国際復興開発銀行(IBRD)、国際開発協会(IDA)、国際金融公社(IFC)、多数国間投資保証機関(MIGA)、投資紛争解決国際センター(ICSID)から成り、各機関は、貧困を撲滅し途上国の人々の暮らしを向上するというミッションに、それぞれ重要な役割を担っています。

*1. グラント=贈与
*2. コミットメント=新規承認額



メディア連絡先
ワシントン
David Theis
電話: (202) 458-8626
dtheis@worldbankgroup.org
東京
平井 智子
電話: (81-3) 3597-6650
thirai@worldbankgroup.org


プレスリリース番号:
2015/002/ECR

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