- 概要
プログラムのコンセプト:
東・南アフリカ諸国は、洪水や干ばつといった水関連災害に極めて脆弱であり、気候変動の影響拡大により、その課題はさらに深刻化しています。こうした国のレジリエンス(強靭性)強化のため、世界銀行は南スーダン、コモロ、マダガスカル、モザンビーク、マラウイからの技術専門家(水文学者やGIS専門家など)や地域機関の代表者を対象に、日本での知識交流イベントを企画しました。本イベントは、世界銀行東京防災ハブと水グローバル部門の技術支援のもと、日本の洪水・干ばつ監視予測システムの開発経験、専門知識、優良事例を参加者に提供します。
この知識交流は、日本の最先端技術や科学的ツールを早期警戒システムに活用する能力を身につけるための、より広範な能力開発の第一歩です。参加者は実践的な学習と技術交流を通して、これらの革新的な手法を自国の状況にどのように適応させるかを探求します。この知識交流は、防災グローバル・ファシリティ(GFDRR)による「日本・世界銀行共同防災プログラム」や、「インフラ計画・運用と持続可能な資産管理の改善」を目的とした質の高いインフラ投資(QII)パートナーシップの地域信託基金を通じた、日本政府の寛大な支援によって実現しました。
訪問団の行程には、歴史的に重要な利根川と鳴瀬川流域の現地視察に加え、つくば市の土木研究所(PWRI)内にある水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM)での技術ワークショップが含まれます。ワークショップでは、早期警戒サブシステムの詳細を共有し、参加国への適用可能性について議論します。参加者は利根川流域及び鳴瀬川流域の地方自治体(加須市及び大崎市)と面会し、草木ダムや渡良瀬遊水地、「世界農業遺産」である大崎耕土など、重要なインフラを現地で視察します。これらの交流と視察は、農業生産と治水対策を両立させ、現代の気候変動適応戦略を実践する上で、貴重な知見を提供します。
このイベントは、選定された国と組織の代表団のみを対象とした招待制です。
イベント詳細
日時
2025年8月25日(月)~8月29日 (金)(日本時間)
開催場所
日本・利根川流域、鳴瀬川流域、つくば市