- 概要
プログラム・コンセプト:
バングラデシュは、洪水、熱帯性サイクロン、地震、地滑りを含む気候変動と災害に対して非常に脆弱であり、これらによる年間平均損失は約30億米ドル、GDPの約2%に相当します。同国は、人口密度が高く都市化が進む地域や、避難してきたロヒンギャ難民を受け入れる沿岸都市など、多様な脆弱性を抱えています。バングラデシュの災害リスク管理を強化するためには、法制度の整備、組織間連携の強化、地域住民の参加を通じてより効果的な災害対応準備を構築することが重要です。また、災害に強いインフラの設計・整備を促す仕組みやインセンティブの構築も求められます。
今回の研修では、バングラデシュ政府の代表団は日本の災害対応・準備および強靭なインフラの運用や優良事例について学びます。バングラデシュ消防・民間防衛局、バングラデシュ水資源開発庁、災害管理局、ダッカ北市公社、ダッカ南市公社、地方自治体工学局、バングラデシュ首都開発庁からの代表者が参加します。本研修は、日本政府が資金拠出し、世界銀行防災グローバルファシリティ(GFDRR)東京防災ハブが技術支援を行う「日本・世界銀行共同防災プログラム」の支援により実現しました。
バングラデシュの代表団は、内閣府防災担当者、東京都庁、京都府庁、防災科学技術研究所をはじめとする政府関係者や専門家から、各行政レベルにおける機関間連携や情報管理、平時の訓練体制について学びます。東京大学でのワークショップでは、専門家による講義のほか、災害対策本部における訓練の紹介が行われます。さらに、京都市消防活動総合センターを訪問し、消防・救助活動を行うための施設や訓練プログラムについて学びます。また、参加者は、首都圏外郭放水路や天ヶ瀬ダムを視察します。
多様な行政機関が参加する本研修は、災害対応・準備や強靭なインフラ整備を強化するための手段・仕組み・プロセス、必要なトレーニング、成功要因などについて学び議論する機会を提供します。本研修はバングラデシュ代表団を対象とした招待制のイベントです。
日時: 2025年7月20日~27日
開催形式: 本プログラムはバングラデシュ代表団を対象とした招待制のイベントとなっています。