世界銀行は2018年10月、新報告書「開発のための情報・コミュニケーション2018:データ主導型開発」(Information and Communications for Development 2018: Data-Driven Development)を発表しました。「開発のための情報・コミュニケーション」報告書シリーズは、2006年に初めて刊行された世界銀行の主要刊行物の一つで、情報・コミュニケーション技術が途上国の経済成長に対してどのようなインパクトをもたらすかを深掘りして検証しています。今回発行された2018年度版は同シリーズの4冊目の報告書で、データ主導型開発をテーマに、より良い情報がより良い政策を生み出すという点にフォーカスを当て、途上国の民間企業や政府が保有する様々なデータをサービスデリバリーや意思決定に活用する方法や、個人データを個人がよりコントロールできるよう人々に対するエンパワーメントについて検討しています。
今回のモーニングセミナー(第24回)では、同報告書の執筆編集チームを主導したティム・ケリー世界銀行ナイロビ事務所主任ICT政策専門官がワシントンよりテレビ会議で同報告書の主なポイントをご紹介し、皆様からのご質問にお答えしました。
スピーカー
2008年世界銀行入行、インフォデブ(infoDev)に配属。「世界開発報告(WDR)2016年版:デジタル化がもたらす恩恵」では、ICT政策、開発のためのインターネットに関するチャプターの執筆を担当。報告書「モバイルを最大化する」(Maximizing Mobile)、「アフリカのe-トランスフォーム」(eTransform Africa)、「ブロードバンド戦略ツールキット」などの執筆も担当。アフリカにおけるICT分野の融資プロジェクトも担当している。世界銀行入行以前は、国際電気通信連合(ITU)戦略政策ユニット長。経済協力開発機構(OECD)やLogica社に勤務した経験も持つ。25年以上に渡り、情報・コミュニケーション技術の経済的側面に関する分析を専門とし、これまでに世界銀行の報告書「紛争後復興のためのICT」(ICTs for post-conflict reconstruction)、ITUの「インターネット報告」(Internet Report)および「世界テレコミュニケーション開発報告」(World Telecommunication Development Report)、OECDの報告書「コミュニケーション・アウトルック」の執筆・共著を担当した。ケンブリッジ大学で地理学修士号及び産業経済学博士号を取得。 |
当日の資料: Information and Communications for Development 2018: Data-Driven Development (PDF)
関連
世界銀行モーニングセミナーシリーズ
過去に開催された同セミナーシリーズの資料をダウンロードいただけます。