プレスリリース

世界銀行グループ、気候変動の新行動計画を発表

2016年4月7日


COP21パリ協定の目的達成に向けた各国の計画を支援

ワシントン、2016年4月7日-世界銀行グループは本日、途上国による再生可能エネルギー30ギガワット(1億5,000万世帯への電力供給が可能)の提供支援、1億人を対象とする早期警報システムの整備、40カ国以上に対する気候変動対応型農業への投資計画の策定を盛り込んだ、2020年までの計画を発表した。

いずれも、世界銀行グループが本日承認した新たな気候変動行動計画に掲げられた意欲的な目標の一環である。同計画の目的は、昨年12月の国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)で採択された「パリ協定」を受け、今後5年間に気候変動への取組みを加速させ、パリ協定の歴史的採択に先立ち各国が提出していた国別目標案の実現に向けて途上国を支援することである。国別目標案は、世界銀行グループと協力する140カ国が提出したもので、約束草案(NDC)と呼ばれている。

同行動計画は、ニューヨークでの各国首脳によるパリ協定公式調印を2週間後に控えたタイミングで発表された。

「パリ協定を受け、将来の世代のために地球を守るべく、今こそ思い切った行動を起こさなければならない。再生可能エネルギー源の拡大、高炭素エネルギー源の削減、環境に負荷の少ない輸送システムの開発、都市人口の増加に対応する持続可能で住みやすい都市構築に向けて各国が政策転換できるよう、ただちに支援を行っていく。途上国は、国別目標案を実施する上で支援を必要としており、我々は支援を惜しまない。」と、世界銀行グループのジム・ヨン・キム総裁は述べた。

最大限の効果を実現するため、同行動計画は、各国による国家政策の策定支援および民間セクター投資の活用に焦点を当てている。世界銀行グループの機関である国際金融公社(IFC)は、気候関連投資を現在の年間22億ドルから、2020年までに年間35億ドルに拡大し、さらに年間130億ドルの民間資金の調達を進めていく予定である。世界銀行も、クリーンエネルギーのために今後5年間で民間融資250億ドルの資金を動員する。また、世界銀行グループは、各国が炭素価格制度の導入により、官民両セクターが気候変動対策として適切な選択をする際のインセンティブが生まれるよう、今後もさらに働きかけていく。

同行動計画は、気候変動が貧困撲滅の取組みに対する脅威であり、貧困層や貧困国を保護する緊急性がますます高まっていると認識している。こうした課題への対応の一環として、世界銀行グループは、途上国15カ国で生活する1億人を対象に早期警報システムを整備し、さらに5,000万人を対象に、状況に合わせた社会的保護として、災害や経済面で打撃を受けた人々を迅速に支援できる社会的セーフティネットを2020年までに整備する。同時に、インフラ整備や土地利用計画、防災を統合させて都市の強靭性強化を図る新アプローチを15都市で試験的に実施する。

「行動を起こさなければ、気候変動によって、今後15年間に新たに1億人が貧困に陥る恐れがある。この行動計画により、防災、社会的保護、沿岸保全など、支援が最も必要な分野において、途上国により迅速に働きかける事が可能になる。」と、世界銀行グループの気候変動担当シニアディレクター、ジョン・ルームは述べた。

また、同行動計画は、気候変動に強い輸送システム構築のための資金を今後5年間で4倍に増やすと共に、エネルギー効率化と強靭な建造物のために2020年までに10億ドル以上を投資するとしている。IFCは、気候変動対応型の都市インフラ促進のための重要な機会になると考えており、EDGE グリーン・ビルディング・プログラムの下で、今後7年間に20カ国に展開することを目標としている。世界銀行グループは、40カ国以上を対象に、気候変動対応型農業への投資計画を策定し、2020年までに50カ国を対象に持続可能な森林戦略を策定し、気候情報に基づく漁業管理を推進していく意向である。

さらに、世界銀行グループは、金融業、年金事業、資本市場における協調的アプローチを通して金融セクターの「グリーン化」を支援し、各国や世界で必要とされる改革を実施していく。また、各国と協力して特別チームを編成し、商業的に成立するプロジェクトの確かな供給経路を作る。その際、屋上太陽光発電などの分野に注目し、サブサハラ・アフリカ地域での分散型太陽光発電の拡大を促進していく。

また、同行動計画は、加盟国の協力の下、気候変動対策資金を2020年までに年間290億ドルに引き上げるとする、2015年10月発表の世界銀行グループのコミットメントの実現を目指している。

同行動計画は、高まりつつある気候変動の脅威に対して、世界銀行グループの全てのプロジェクトにおいて取り組んでいくとする新アプローチを提示している。気候リスク・スクリーニングは、最貧困国のための世界銀行の基金である国際開発協会(IDA)によるプロジェクトですでに適用されており、2017年初めには世界銀行の他のプロジェクトに拡大される予定である。
 


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プレスリリース番号:
2016/336/GCC

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