2026年6月15日、ワシントンD.C.— 世界銀行グループはこの度、国際金融公社(IFC)主導のもと、 新興国市場証券化プログラム(EMSP)における2件目の証券化案件を完了した。本案件は、民間資金の動員を通じて民間セクターの成長を支援し、新興国で機関投資家向けの市場を広げていく取組みが着実に前進していることを示した。
2025年9月に成功裏に実施された初の証券化案件に続き、第2弾となる今回の5億900万ドルのローン担保証券(CLO)は、世界銀行グループのオリジネート・トゥ・ディストリビュート(組成分配型)モデルの有効性をあらためて示した。同モデルは、生産性が高く、雇用創出と成長を後押しする可能性の大きいセクターに、民間資本を大規模に呼び込むことを目的とする。
これら2件の案件は、英国の外務・英連邦・開発省(FCDO)がMOBILISTを通じて行ったエクイティ投資によって実現した。同投資はシニア債のロンドン証券取引所(LSE)への上場を後押しするとともに、IFCとの連携を通じ、同プログラムの市場開拓を前進させる原動力となった。
本案件は、様々なセクター・地域でIFCが組成した質の高い融資債権62件を格付けされた証券としてパッケージ化することで、機関投資家に新興国市場の多様な資産への投資機会を提供する。最初の証券化案件の仕組みを土台とし、本プログラムは新興国市場のアセットクラスを新たに確立することで、資本市場を通じた資金動員を促進し、開発資金不足の解消に貢献することを目指す。
「新興国市場の民間セクターに資金が行き渡れば、雇用を生み出す資本にもなる」と、IFC副総裁兼最高財務責任者のジョン・ガンドルフォは述べた。「第2弾となる今回の案件は、機関投資家と、途上国の経済成長を支えるビジネスを結びつけることで、こうした資金を雇用と機会の拡大に最も大きく寄与するセクターへ動員できることを示すものだ。」
「今回の投資は、開発金融の革新的な手法を我々がいかに実践しているかを示すものであると同時に、グローバルサウスの開発に向けたIFCの投融資拡大を後押しするものだ」と、英国の開発担当大臣のジェニー・チャップマン氏は述べた。「これはまた、援助国から投資家へと軸足を移す英国の新しい開発アプローチが着実に実践されていることを示すとともに、その金融の専門性を活かして、このような大規模な開発金融の投資機会に主流の民間投資家を呼び込むものでもある。」
投資家から高い関心を集めた本案件は、募集額を上回る応募が集まり、投資家の多様なリスク・リターンのニーズに応えられるよう、複数のトランシェで構成される。民間投資家向けのシニア・トランシェは3億2,000万ドルと5,000万ドルの2本建てで、ムーディーズからそれぞれAaaとAa1の格付けを取得している。また、8,000万ドルのメザニン・トランシェは複数の信用保険会社のコンソーシアムが共同で信用保険を引き受け、5,900万ドルのエクイティ・トランシェはIFCとFCDOが共同で保有する。
本案件には、アンカー投資家であるPIMCOをはじめ、L&G、静岡銀行、Sona Asset Management、その他複数の機関投資家が参加した。また、信用保険会社のコンソーシアムは、アクサXL、AXIS Capital、Everest、HDI Global、Liberty Specialty Markets、MSIG USAで構成される。
本案件のアレンジャーはゴールドマン・サックス、IFCの法律顧問はクリフォード・チャンス、受託者兼支払代理人はバンクオブニューヨークメロンが務めた。
本プログラムは、IFCの融資ポートフォリオの一部を格付けされた証券としてパッケージ化することで、資本の再活用を可能にし、開発途上国の民間セクターの成長を後押しするIFCの資金供給力を高めるものである。
初回案件での投資家の強い需要を踏まえ、今回の第2弾発行では新たにAa1格付けのトランシェを追加し、投資家がなじみやすい、拡張余地の大きい商品を通じて、新興国市場の質の高い債権への投資機会を一段と広げている。これまでの2件の証券化案件を合わせた発行額は、10億ドルを超える。
本案件は、世界銀行グループのオリジネート・トゥ・ディストリビュート戦略をさらに前進させるものである。同戦略は、雇用創出という大きな課題に応えるため、民間資本をこれまで以上の規模で動員し、開発金融のあり方を変えていく取組みの中核を成す。世界銀行グループは同様の案件を重ねることで、新興国の信用市場に厚みと流動性を加えるとともに、最も必要とされる企業や国・地域に機関投資家の資金を確実に届けられるような再現性の高い仕組みの構築に取り組んでいく。
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