東京、2026年6月1日 — アジェイ・バンガ世界銀行グループ総裁と片山さつき財務大臣は本日、途上国が投資、雇用、長期的な経済成長に結びつく、より強靭なサプライチェーンとエネルギーシステムを確立するための支援で連携を強化することに合意した。
両者は、「RISE(強靭で包摂的なサプライチェーンの強化)プラス(+)」を立ち上げるための文書に署名するとともに、新しい枠組「DRIVE(バリューチェーン及びエネルギー安全保障の強化に向けた機動的対応)」に合意した。両イニシアティブは、重要鉱物と地域全体のエネルギー安全保障の強化に向けた日本と世界銀行グループとの現行のパートナーシップを強化する。
重要鉱物分野の支援拡大
日本は、新たに2,000万ドルを拠出し、世界銀行グループの信託基金に新たな支援枠として「RISE+」を創設する。RISE+は、日本がG7議長国下である2023年に立ち上げたRISEパートナーシップを補完するものである。
RISE+は、レアアースを含む重要鉱物サプライチェーンに必要な主要インフラ整備や民間投資促進に関する途上国の需要拡大を、実際の官民の投資につなげることを支援し、特にカントリー・コンパクトに沿って、産業発展と質の高い雇用創出に貢献する。同イニシアティブは、官民両セクターの取組を調整することで、途上国が有する豊富な天然資源の持続的な経済機会への転換を支援することを目指す。
エネルギー強靱性の強化
DRIVEは、中東紛争によって引き起こされたアジアの燃料供給不足やサプライチェーンの停滞を踏まえた緊急対応を実施する100億ドル規模の日本の支援枠組であるPOWERR Asiaを補完する枠組として立ち上げる。世界銀行グループは、DRIVEにおいて、国際協力銀行及び国際協力機構をはじめとする政府系機関とも協力しつつ、ソブリン向け支援と民間向け支援を組み合わせ、影響が特に深刻な国が経済を安定させ、将来に向けてより強靱なエネルギーシステムを構築できるよう支援する。
本枠組では、世界銀行グループが有するグローバルな専門性とエネルギー安全保障における日本のリーダーシップを生かし、分析作業や技術協力を提供し、サプライチェーン管理と危機準備強化に貢献する。この一環で、脆弱国に対しても購買力をまとめることで重要物資への迅速なアクセスを確保するための支援にも取り組む。
アジェイ・バンガ世界銀行グループ総裁は、「RISE+を通じた重要鉱物サプライチェーンの強靱性向上と、POWERR Asiaを通じたエネルギー安全保障の強化における日本のリーダーシップに感謝している。これらのイニシアティブは、各国がクリーンエネルギーや重要鉱物への需要拡大を投資、雇用、経済機会に転換し、途上国の生活を向上させるのに役立つことが期待される」と述べた。
片山さつき財務大臣は、「RISE+を通じた重要鉱物のサプライチェーンの多様化や、DRIVEを通じたアジア太平洋諸国のサプライチェーンの強靱化やエネルギー構造の転換は、途上国における質の高い雇用の創出や持続的な経済発展につながるとともに、日本を含む輸入国の安定的な供給確保に貢献するWin-Winの政策である。これらの取組において世界銀行グループの専門性や政策ツールを活用できることを歓迎する」と述べた。
両取組について
RISE+及びDRIVEは、途上国が重要鉱物やクリーンエネルギーへの需要拡大を実際の官民の投資に結びつけ、産業の発展と雇用創出がもたらされるよう支援する。地域のサプライチェーンとエネルギー強靱性を強化することで、アジア太平洋地域をはじめとする途上国、ひいては日本及び世界の安定的な経済成長に貢献していく。
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