プレスリリース2025年12月6日

15億人への保健医療提供に向けた前進-各国が国別保健コンパクトを発表

改革の優先事項はプライマリケアの拡充、医療費負担の軽減、雇用創出をもたらす成長の支援

東京、2025年12月6日  — 各国とパートナーは本日、2030年までに15億人に質の高い保健医療サービスを手頃な価格で提供するという、2024年4月に設定された世界銀行グループの目標に向けて進展が続いていることを報告した。この勢いを踏まえ、15カ国が、プライマリヘルスケアの拡充、医療費負担の軽減、雇用創出をもたらす成長支援に向けた実践的な5カ年改革を盛り込んだ国別保健コンパクトを発表した。 

この目標が発表されて以来、世界銀行グループとパートナーによる支援のもと、各国は3億7,500万人に質の高い手頃な価格の医療を提供してきた。プライマリケアの拡充については、保健医療の成果を高めつつ、医療従事者、現地サプライチェーン、関連産業において雇用を創出することが実証されたアプローチがあり、現在、約45カ国と協力してアプローチを拡大する取組みが進められている。 

こうした進展は、各国政府が高齢化、慢性疾患の増加、財政難に直面する中で生まれている。本日、東京ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)ハイレベルフォーラムにおいて発表されたグローバル・モニタリング・レポート2025は、46億人が基礎的保健サービスを利用できず、21億人が医療費の自己負担のために経済的困難に直面していると指摘する。こうした課題は、各国がより強靭で公平な保健システムを構築するために長期的かつ調整された改革が必要であることを浮彫りにしている。 

「強固なプライマリヘルスシステムは健康を守るだけでなく、雇用と経済的機会を支える」とアジェイ・バンガ世界銀行グループ総裁は述べた。「各国は明確な優先事項を掲げており、我々は各国と共に実践的なソリューションの大規模な提供を図っている。効果的な取組みを進めれば、インパクトは大きくなる」


国別保健コンパクト:国主導の実践的なロードマップ

東京では、参加15カ国が政府最高レベルで承認された国別保健コンパクトを発表した。各国のコンパクトは、保健省と財務省の両省庁の政策担当者を対象に測定可能な目標を設定し、協調的行動のためのロードマップを示し、各国主導の優先事項について開発パートナーによる支援を導く。改革は、プライマリケアの普及と質の向上、経済的保護の強化、保健医療人材の強化の大きく3つの分野で進められる。

各国は、新たな資金動員、保健医療人材の拡充大とデジタル対応の強化、施設の近代化、保険適用範囲の拡大、サービス提供の改善のためのデジタルツールの活用を表明している。具体例として以下が挙げられる。

接続性とサービス提供能力を備えた医療施設への投資

  • フィリピン:全国の保健医療施設のデジタル接続
  • ウズベキスタン:業務量の30%削減に向けたプロセスのデジタル化
  • シエラレオネ:すべての国民が自宅から5km以内で質の高いプライマリケアにアクセスできるように300の新施設を建設し、1,800の施設に太陽光発電とデジタル接続を整備

多様な場所でのプライマリケア提供

  • バングラデシュ:最新の規制とデジタルツールに支えられたマルチプラットフォームのプライマリケアモデル拡大
  • インドネシア:デジタルプライマリケアの規模を拡大し、600以上の施設において病院と接続した遠隔医療を提供することで患者の自宅近くでサービスを提供

保健医療従事者のデジタル対応と強化

  • エチオピア:臨床ケアと労働力管理を支援するため、少なくとも40%のプライマリーヘルス施設にデジタルツールを導入
  • セントルシア:デジタル対応可能な熟練労働者に投資し、地域協力を通じて規制と教育を近代化

医療アクセスを阻害する経済的事情の解消

  • ケニア:5年間で公衆衛生分野への支出を対GDP比5%にまで倍増し、社会保険の対象を26%から85%に拡大し、脆弱層の医療費全額に補助金を提供
  • モロッコ:国民皆保険の対象を新たに2,200万人拡大

医薬品とテクノロジーの現地生産・開発の促進

  • ナイジェリア:現地におけるワクチンや医薬品の生産、診断機能確立、保健関連テクノロジー開発のために製薬・バイオテクノロジーの専門家1万人に研修を実施し、卓越した専門家を集約した組織を設立し、税制優遇措置を適用

パートナーシップと資金提供を通じた各国の優先事項支援

15億人への保健医療提供という目標に向けた取組みは、協調的な支援が鍵となる。各国が国別保健コンパクトやより広範な改革を推進するのを支援するための動きは以下の通りである。

  • 世界銀行グループ、Gavi、グローバルファンドは、各機関との協調融資20億ドルを含め、目標に特化した資金を発表。
  • 慈善活動を展開するパートナーは、グローバル・ファイナンス・ファシリティやHealth Systems Transformation and Resilience Fundを通じて、チルドレンズ・インベストメント・ファンド財団やゲイツ財団、その他のドナーからの支援を含め4億1,000万ドル以上の資金を動員。
  • シード・グローバル・ヘルスは、コンパクトを策定した国々と協力し、高度医療人材の育成に重点を置いたキャパシティビルディングを進め、評価、計画立案、政策策定を支援。
  • 日本は、英国をはじめとする国々とともにユニバーサルヘルスカバレッジを長年にわたり推進しており、各国による改革実施を支援する技術協力の資金を提供。

知見の共有をさらに進めるため、日本、WHO、世界銀行グループが設立したUHCナレッジハブは、実践的でエビデンスに基づくソリューションと相互学習で各国を支援していく。

日本政府、WHO、世界銀行グループの共催によるユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)ハイレベルフォーラムには、各国の保健大臣、財務大臣、ビジネスリーダーに加え、慈善団体、世界的な保健機関、市民社会の代表が一堂に会した。

本日発表した国は以下の通りです。
バングラデシュ、エジプト、エチオピア、フィジー、インドネシア、メキシコ、モロッコ、ナイジェリア、フィリピン、シエラレオネ、シリア、タジキスタン、ウガンダ、ウズベキスタン、ザンビア

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プレスリリース番号: 2026/025/People

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