世界銀行セミナー「国際開発協会(IDA)とは?第20次増資をふりかえる:柔軟性、俊敏性、強靭性」

国際開発協会(IDA)は世界銀行のグループ機関であり、世界で最も貧しい国々を支援しています。1960年に設立されたIDAは、世界銀行設立以来の貸出機関である国際復興開発銀行(IBRD)の活動を補完し、世界各国の未来への投資、生活水準向上、より安全で豊かなコミュニティの構築のために無利子またはごく低金利の融資(「クレジット」)と贈与(「グラント」)を提供しています。 IDAは、世界の78の最貧国に最大規模の資金援助を行っており、これらの国々の基礎的社会サービスを支援するドナー基金として単独では最大規模を誇ります。

IDAの融資は譲許的融資と呼ばれ、無利子またはごく低金利で、返済期間は30年から40年と長期にわたるなど、極めて緩やかな条件で行われます。IDA借入国の内、半数以上が、返済を一切求められない「贈与」の条件でIDA資金の全額または半額を受領しており、対象は過剰債務に陥るリスクの高い低所得国です。

IDAはこれまで主に加盟国政府からの拠出金で運営されてきました。ドナー国は3年ごとに会合を開き、IDAの増資を協議するとともに、政策枠組みを見直します。このうち第20次増資(IDA20)の交渉は2021年12月に妥結し、IDA借入国のために2022~25年度を対象に過去最高の930億ドルの資金パッケージに合意しました。

今回のセミナーでは、IDA増資交渉を主導する西尾昭彦 世界銀行開発金融担当副総裁の来日の機会を捉え、IDAの取り組みについて、とくにIDA20の成果をとりまとめた新報告書の主なポイントを中心にご紹介しました。またコメンテイターとして、植松大輝・立命館大学国際関係学部准教授にもご登壇いただき、自身の世界銀行エコノミストとしての経験やIDAにおける日本の役割などについてお話しいただきました。

 

プログラム

報告

西尾昭彦
世界銀行 開発金融担当副総裁

討論

植松大輝
立命館大学 国際関係学部 准教授

 

スピーカー

西尾昭彦 世界銀行 開発金融担当副総裁

西尾昭彦

世界銀行 開発金融担当副総裁

西尾昭彦(アキ)は、世界銀行の開発金融総局(DFi)担当副総裁として、国際開発協会(IDA)、国際復興開発銀行(IBRD)、多様な信託基金ポートフォリオなどを通じた世界銀行の戦略的資金調達を統括。 2019年2月の就任以降、ドナー各国からの拠出金を内部資金や債券市場で調達した資金と組み合わせることによる資本基盤の強化に加え、脆弱国に対する支援拡大、民間セクター開発促進のための新しい手法の開拓など、IDAのイノベーション促進を統括。これまでに3回のIDA増資を取りまとめ、直近のIDA第21次増資(IDA21)においては、パートナーが78の低所得国のために過去最大の1,000億ドルの増資パッケージに合意。また、IDA第20次増資では930億ドルの確保、IDA第19次増資では820億ドルの拠出表明に貢献。世界銀行において勤続30年の経験を有する。管理職としてのリーダーシップ、専門知識、多くの国々における実務経験に加え、ドナー各国と協力した実績を併せ持つ。ブリティッシュ・カウンシル奨学生。英国ケンブリッジ大学にて開発経済学の研究修士号を取得。一橋大学経済学部卒。フランス、アンジェの西部カトリック大学にて仏語ディプロマを取得。

イベント詳細

日時
2026年2月20日(金)午後2時~午後3時(日本時間)

開催形式
ハイブリッド(会場参加またはWebexによるオンライン参加)

会場(会場参加の場合)
世界銀行東京開発ラーニングセンター(TDLC)
東京都千代田区内幸町2-2-2 富国生命ビル14階
アクセス

言語
日本語

お問合せ
世界銀行東京事務所・大森
komori@worldbankgroup.org