気候変動、自然資源の損失、土地劣化、水質汚染といった、日々深刻化する世界各地の深刻な環境問題は、日本の環境や経済にも大きな影響を及ぼしてきています。地球を循環する大気や水に国境はありません。また、私たちが毎日利用している電気製品、エネルギー、紙や木材、衣料をはじめとした多くの消費財や食料品は、世界各国の様々な自然資源をもとに生産されています。豊かな自然資源やそれらに根差した文化は、私たち一人ひとりにとって、また未来の世代にとって、非常に貴重な資産なのです。

本セミナーでは、地球環境ファシリティ(Global Environment Facility、以下GEF)最高経営責任者(CEO)・議長のカルロス・マニュエル・ロドリゲスの来日の機会を捉え、企業、投資家、政府、自治体、研究機関、市民社会などを含む様々なステークホルダーとの協力のもと、革新的な取り組みを支援し、システムや政策の転換を通じて、地球規模で深刻化する気候変動、自然資源の損失、土地劣化、水質汚染などの環境問題の根源を変えていくための支援を行うGEFの投資活動をご紹介しました。 

 

プログラム

午後2時~午後2時5分 セミナー概要紹介(5分)
大森功一
世界銀行 東京事務所 上級対外関係担当官

午後2時5分~午後2時10分 開会挨拶(5分)
氷海剛
財務省 国際局 開発企画官、地球環境ファシリティ評議会委員

午後2時10分~午後2時30分 講演 
システム変革に向けた地球環境への投資―GEFの役割(20分)
カルロス・マニュエル・ロドリゲス
地球環境ファシリティ CEO・議長

午後2時30分~午後2時45分 質疑応答(15分)

午後2時45分 閉会

 

基調講演者紹介

カルロス・マヌエル・ロドリゲス

カルロス・マニュエル・ロドリゲス

地球環境ファシリティ(GEF)最高経営責任者(CEO)・議長

カルロス・マヌエル・ロドリゲス氏は、2020年6月、地球環境ファシリティ(GEF)理事会により最高経営責任者(CEO)兼議長に選出された。法律家としての専門性と政治家としての経験を併せ持ち、生涯を通じて環境保護に尽力している。

コスタリカ環境エネルギー大臣を3期務め、生態系サービスに対する支払い(PES)イニシアチブや脱炭素化戦略の推進、森林再生や海洋保護などにおいて先駆的な取組を主導した。大臣在任中には、森林面積の倍増、電力部門の再生可能エネルギー100%化、国立公園制度の確立を実現し、コスタリカを国際的なエコツーリズムの先進国へと導いた。こうした実績をもとに、環境政策、多国間環境交渉、自然保護のための資金調達に関する国際的に認められた専門家である。

過去30年にわたり、国立公園局長、環境NGOや熱帯研究機関の創設者・理事など多様な職務を歴任。1992年の地球サミット以降、気候変動、生物多様性、砂漠化に関する国連条約交渉に継続して参加し、GEFおよび緑の気候基金(GCF)の設立・実施にも貢献した。

また、環境大臣退任後は国際環境NGO「コンサベーション・インターナショナル」において地球政策担当副総裁を12年間務め、中南米、アフリカ、東南アジアなど30地域で自然保護活動を推進した。

発表資料

GEF at a Glance(英語、PDF)


イベント詳細

日時
2025年9月18日(木)午後2時~午後2時45分(日本時間)

開催形式
ハイブリッド(会場参加またはWebexによるオンライン参加)
※オンライン参加をご希望の方には、参加登録後、Webexリンクをお送りします。

会場(会場参加の場合)
世界銀行東京開発ラーニングセンター
東京千代田区内幸町2-2-2 富国生命ビル14階
アクセス

使用言語
日本語、英語(同時通訳付き)

問い合わせ
世界銀行東京事務所・大森
komori@worldbankgroup.org

 

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地球環境ファシリティ(GEF)―持続可能な未来への日本からの投資 (日本語、PDF)

地球環境ファシリティ(GEF)(日本語ホームページ)