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Statement 2021年7月30日

「途上国を対象とした新型コロナウイルス感染症のワクチン、治療薬、診断法のためのタスクフォース」の第2回会合に関する国際機関の代表による共同声明

透明性拡大と新型コロナウイルス感染症対策ツールの配布加速に向けた新グローバル・データベース

ワシントン、2021年7月30日  — 「途上国を対象とした新型コロナウイルス感染症のワクチン、治療薬、診断法のためのタスクフォース」は、ワクチン、診断法、治療薬の製造・配布を妨げる財政・貿易上の問題を特定し解決するため、国際通貨基金(IMF)、世界銀行グループ、世界保健機関(WHO)、世界貿易機関(WTO)の代表により設置された。同タスクフォースは本日、その取組みの指針とし、また今後の方向性を導くため、ワクチン、治療薬、診断法に関する初期段階のグローバル・データベースと国別ダッシュボードを掲載した新しいウェブサイトを発表すると共に、次の共同声明を発表した。

「途上国全体で人々が新型コロナウイルス感染症のワクチン、検査、治療を受けられるようにすることが急務となっています。ワクチンに関する一つの大きな制約は、低所得国や低中所得国向けのワクチン供給が、特に2021年末まで決定的に不足していることにあります。新型コロナウイルス感染症ワクチン・プログラムが順調に進んでいる国には、できるだけ早くできるだけ多くの調達済みワクチンと追加購入オプション分を、COVAX、アフリカワクチン入手トラスト(AVAT)、低所得国・低中所得国に回すよう要請します。

COVAX、AVAT、低所得国・低中所得国へのワクチン配布スケジュールと契約締結が遅れている、または時間がかかりすぎていることは大きな懸念です。低所得国向けに事前購入されたワクチンの内、既に納入されたのは5%未満にすぎません。我々は共通目標として、低所得国・低中所得国の人口の少なくとも40%が2021年末までにワクチン接種を終えることを目指しています。ところが、そのために必要なワクチンの内、COVAX、AVAT、二者供給合意、ワクチン共有合意等を通じて現在配布スケジュールが確定しているのは20%未満にすぎないとみられます。

我々は、新型コロナウイルス感染症ワクチンの製造業者に対し、特に途上国向けワクチンの製造を加速させ、追加接種等の促進よりもCOVAXや低所得国・低中所得国向けのワクチン供給が必ず優先されるよう一層の努力を強く求めます。各国政府に対しては、ワクチンならびにその製造・配布のための一切について輸出障壁を緩和・撤廃するよう求めます。全ての関係者がワクチン、検査、治療法、ならびに製造・配布のための一切をめぐるサプライチェーンおよび貿易障壁の問題に取り組むことが緊急に求められています。

IMF職員からは、今回の感染症危機の終息に向け500億ドルの提案がありました。WHO、WTO、IMF、世界銀行グループが設定した優先課題に取り組むには、350億ドル以上のグラントが必要ですが、これまでのところ、その3分の1しか確保できていません。COVAXと世界銀行が、新たな資金調達メカニズムを通じ途上国向けのワクチン供給を加速させると発表したことを歓迎します。また、世界銀行とAVATのパートナーシップを通じ、今後は世界銀行の資金がAVATとCOVAXの双方が確保するワクチンの調達と配布に充てることができるようになることを歓迎します。

ワクチン市場の進化、想定される製造量、納入時期、事前調達のオプションについて明瞭性と透明性を高めることが極めて重要です。製造業者に対し、途上国への納入加速を求めると共に、先進国に対しては、途上国にただちに納入できる規模を拡大するよう要請いたします。」

今回発表されたデータベースと国別ダッシュボードもやはり、IMFとWHOによる新型コロナウイルス感染症ワクチンの供給状況追跡プログラムを基にしたもので、供給・接種状況の具体的な格差を、世界全体だけでなく国別にもわかりやすく表示することにより、国際社会の注目を集め行動を生み出す狙いがある。

関連項目: 

新ウェブサイト: 透明性拡大と新型コロナウイルス感染症対策ツールの配布加速に向けた新グローバル・データベース


お問い合せ

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+1 (202) 458-0511
nfrost@worldbankgroup.org
東京:
開裕香子
(+81-3) 3597-6650
yhiraki@worldbankgroup.org
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